建設中に大工さんへの差し入れは必須?しないといい家は建たない?
結論からいうと、新築の建設中に大工さんへの差し入れは必須というわけではなく、差し入れがなかったからといって手抜き工事をされる心配はありません。
なぜなら、ハウスメーカーにとって家を建てたオーナーは重要な宣伝媒体となり、差し入れの有無にかかわらずオーナーが満足する家を建てることが最優先事項となるからです。
オーナーに満足してもらう家を建てることで知人や家族に紹介してもらう機会が増え、その結果、建築数を増やすことに繋がります。
オーナーをはじめ多くの人に見られる建築過程では、手を抜くことなくしっかり工事をしているのが一般的です。
しかし、「差し入れをしてはいけない」ということはありません。差し入れをすることで大工さんはオーナーの顔を知ることになり「この人の家を建てている」という認識をしてもらうこともできます。
大工さんへの差し入れは必ずしも必須ではありませんが、家を建ててくれていることへの感謝の気持ちを示す一つの方法として考えておきましょう。
建設現場に差し入れをするタイミングはいつ?
建設現場は重機がひっきりなしに稼働しており、触ると危険な工具もあることから、作業中に現場へ足を踏み入れることはおすすめできません。
建設現場に差し入れをするタイミングは、休憩時間がおすすめです。
一般的な休憩は午前と午後に1回ずつと昼食のタイミングとなるため、あらかじめ休憩時間をハウスメーカーに確認しておくとスムーズです。
休憩のタイミングで冷たい飲み物などを差し入れすれば、冷たい状態のまま口にすることができるため大工さんにも喜ばれます。
差し入れの頻度は?
建設現場が家の近くでもない限り、頻繁に行く必要はありません。
差し入れを毎日のように持っていくと逆に気を遣わせてしまうため、多くても週に1度のペースがいいでしょう。
新築の建設期間は6か月〜10か月程度かかるため、1か月に1度のペースでも6回〜10回差し入れを渡すことになります。
中にはフレンドリーに対応してくれる大工さんもいますが、作業中は設計通りに建築することや事故が起きないように注意を払っています。
作業中に何度も差し入れをするとその度に大工さんの手を止めることになるため、差し入れするタイミングや頻度には十分配慮しましょう。
大工さんへの差し入れの選び方
大工さんに感謝の気持ちを伝えるために差し入れを持っていこうと思っても、どんな物が喜ばれるのか悩むことも多いです。お中元や暑中見舞いとは違い、差し入れにお決まりの品物はありません。
この章では、大工さんに喜んでもらえる効果的な差し入れの選び方について解説します。
大工さんへの差し入れの考え方
差し入れは「労をねぎらう」という点と「感謝の意を伝える」という点が重要な要素となるため、自分の好みではなく大工さんの立場に立って差し入れを選ぶことが重要です。
かしこまった高級品や使い方が難しい品物は逆に迷惑となるため、食べたり飲んだりできるものがよいでしょう。
また、差し入れを渡す人に決まりはなく、手が空いてそうな人に渡すのでも問題ありません。しかし、休憩中であれば工具などを踏まないよう注意しながら、大工さんが集まっている所に届けましょう。
季節や気候による差し入れの選び方
近年の猛暑や突然のゲリラ豪雨など、外で作業する大工さんにとっては季節や天候の変更は気になる点です。特に、猛暑は作業効率が悪くなり、大工さんたちは脱水症状や熱中症に気を付けながら作業をしています。
大工さんが家から持ってきた水筒やウォーターサーバーが午前中でカラになることも珍しくないでしょう。
特に夏場は、体温調整がしやすい冷たい飲み物や塩分補給ができるタブレットなどを差し入れとして持っていくと、作業効率の維持にも繋がります。
さらに、猛暑が続く場合には服の上から使える冷却スプレーなども喜ばれるでしょう。
工事の進行状況によって現場の人数が変わる
新築の工事は基礎工事から始まり、上棟工事、仕上げという順番で進みますが、差し入れは工事の進行状況に合わせて選ぶこともポイントです。
たとえば、基礎工事では基礎と配管を設置しますが、大工さんの数はそれほど多くありません。一方、上棟工事では足場が組まれ、多くの大工さんが重い資材を抱えて作業することになります。
さらに仕上げの段階では、大工さん以外にも電気工事の業者や外構工事の業者など、別会社の現場管理者も工事に参加するようになります。
工事の進捗状況によって大工さんの数が変わり、必要な差し入れの量も変わってきます。事前にハウスメーカーの担当者に大工さんの人数をおおまかに聞いておき、適切な品物と量を差し入れするとよいでしょう。
大工さんに喜ばれる差し入れのアイデア
季節や天候によって差し入れの内容は変えるべきですが、1年を通して喜んでもらえる差し入れもあります。
この章では、大工さんに喜んでもらえる差し入れのアイデアとして、1年を通じてOKな差し入れと、夏と冬におすすめの差し入れについて解説します。
通年OKな差し入れ
1年を通じて喜んでもらえる差し入れとしては以下のようなものがあります。
- ・冷たいお茶や炭酸水
- ・缶コーヒー
- ・糖分や塩分が取れるスポーツドリンク
- ・片手で食べられるチョコレート
- ・シュークリームやパウンドケーキなどの焼き菓子
これらの差し入れは大工さんが日常的に持参することも多い品物となっており、定番といえるでしょう。
作業中は季節に関わらず体温が高くなる上に、作業の進捗によっては休憩時間が短くなってしまうこともあるため、すぐに飲み切れる冷たい飲み物は好まれることが多いです。
これ以外にも、クーラーボックスを持参し後からゴミなどを回収できるのであれば、昼食時に食べてもらえるようなシュークリームやパウンドケーキなどもおすすめです。
このような差し入れは大工さんも日常的に持参しないため、喜んでもらえるでしょう。
夏、冬におすすめの差し入れ
夏の猛暑や冬の寒さは作業効率を落とすため、前述した差し入れとは別に体温調整しやすい品物が好まれます。
夏であれば、以下のようなアイテムがおすすめです。
- ・冷たいお茶
- ・スポーツドリンク
- ・冷却スプレー
- ・長時間冷却効果のある使い捨てタオル
さらに、クーラーボックスにアイスを入れ、休憩時間や昼休みに食べてもらう工夫をしても喜ばれるでしょう。
また、冬であれば以下のようなものがおすすめです。
- ・ホットコーヒー
- ・ホットココア
- ・温かい紅茶
- ・その他(体温調整と栄養補給が同時にできる飲み物)
寒さの度合いによっては、休憩時間に使えるカイロや電池式のヒーターなどを差し入れても良いでしょう。
ただし、あまりにも暑い日にアイスを届けた場合、クーラーボックスに入れても溶けてしまったり、電池式のヒーターが工具と接触するトラブルが起きる可能性があります。
そのため、クーラーボックスに入れたアイスは休憩時間の直前に差し入れし、ヒーターについては置いても問題ないかを大工さんに確認しましょう。
まとめ
安心して住むことができる新築を建てるためには、大工さんの協力が不可欠です。
建設作業の見学に行く際の差し入れは必須ではありませんが、感謝の気持ちを伝える一つの手段として考えておきましょう。
差し入れをするならば、大工さんに喜んでもらえるような品物をチョイスしましょう。
建築期間は6ヶ月〜10ヶ月となり、季節を2回またぐことがほとんどです。大工さんが体調を崩さないように季節に合った差し入れを選ぶこともポイントです。