その土地には水道、ガスの配管が整備されているか?
住宅を建てるためには、敷地の中に水道やガスの配管が引き込まれていなければ、住宅の中で水道を使ったり、ガス器具を使うことができません(ガス器具を使う予定がなければガス引き込み無しでも可)。
土地選びをする際に注意しなければならないのは、水道やガスの配管が「敷地内に引き込まれていない」というケースです。実は、住宅用地だからといっても、必ずしも配管が整備されているとは限りません。
例えば、水田や畑など一度も家が建ったことのない土地では、水道もガスも整備されていないのが普通です。また、以前に家が建っていたとしても、前の家がオール電化の家で、ガス配管を引き込まなかったというケースもあります。
もしも、水道やガスの配管が敷地内に引き込まれていなかった場合、通常は「買主の負担」で水道やガスの配管工事を行わなければなりません。
土地代とは別に、家を建てる準備として、このような費用が必要になってしまうのです。きちんと整備されている土地であれば、必要ではなかった負担になりますので、土地の条件は設備の配管状況までしっかりと確認することが必要です。
水道やガスの引き込み費用はどのくらいかかる?
水道などの配管が敷地内に整備されてはいなくとも、立地条件などで、どうしてもその土地を購入したいということもあるでしょう。その場合には、どのくらいの費用が必要なのでしょうか。
一般的には次のような費用が必要であるとされています。
・水道の引き込み工事・・・20万円~40万円
・ガスの引き込み工事・・・10万円~20万円
道路から敷地内への距離や経路により費用が変わることもありますが、この費用が必要か必要でないかは、大きな差額がでてしまいそうですね。土地の価格だけに惹かれることなく、このような部分も注意深く確認しましょう。
電柱がある土地はあきらめるべき?
いいなと思っている土地に、電柱が立っていることがあります。道路に面した端のほうに立っている場合は、それほど景観にも影響もないものですが、土地の中央に近づくほど、景観的にも車の出入り的にも不便になります。
「電柱でどうにもできないものだよね」と考えている人が多いかもしれませんが、実は電柱は「移動できる」こともあるのです。すべての電柱が移動できるということではないため必ず確認が必要ですが、聞いてみる価値はあります。問い合わせは、電柱に記載されている電力会社が管轄となっており、移動の希望を伝えることで可能かどうかを調べてもらえます。
しかし、ここで1点だけ注意が必要です。電柱の移動が可能ということは、その電柱は別の他人の敷地前に移動になると考えられます。移動先の住人が許可しなければ移動はできませんし、近隣トラブルに発展することもあり得ます。「移動先がどこになるのか」は必ず確認するようにしましょう。また、電柱の移動は基本的には費用はかからないことになっています。
「土地の価格が安かった」と思っていたら、まったく別の費用がかかってしまい、住宅の予算が少なくなるということもあります。予想外の出費とならないよう、土地の設備条件はしっかりと確認したいですね。