認定基準
省エネルギー基準(平成25年基準)に比べ、一次エネルギー消費量(家電等のエネルギー消費量を除く)が10%少ないこと。外皮の断熱性能を「平成25年基準」相当とすること。さらに、国が定めた低炭素化の取り組みのうち、2つ以上を採用すること。木造住宅の場合は、それ自体が低炭素化の取り組みに含まれるため、残り1つを導入するだけで要件を満たすことができる。
★省エネルギー基準(平成25年基準)とは
建物全体の省エネルギー性能を評価する基準。住宅の断熱性能に加え、冷暖房や給湯、換気、照明などの設備機器のエネルギー消費の効率性が評価の対象となっている。
★一次エネルギー消費量とは
一次エネルギーとは、化石燃料、原子力燃料、水力・太陽光など自然から得られるエネルギーをいう。これらを変換・加工して得られるエネルギー(電気、灯油、都市ガス等)を二次エネルギーという。住宅では二次エネルギーが使用されており、建築物に導入される設備機器の仕様から年間の設計一次エネルギー消費量を算出し、これを基準一次エネルギー消費量と比較することにより判断する。
★外皮とは
具体的には、屋根または天井、外壁、開口部、床または基礎を指す。外皮性能(断熱と日射遮蔽)を高めることで、冷暖房エネルギーを削減するほか、結露を抑えるなどさまざまな利点がある。建物と居住者双方の健康にもよい。
長期優良住宅との違い
認定のハードルは低い。暮らし方にあった住宅を選ぼう
長期優良住宅と同じような税制面の優遇や補助金が受けられる低炭素住宅。では、何が違うのか? 長期優良住宅の認定基準は耐震性、劣化対策、省エネ、維持管理・更新の容易性と多岐に渡るのに対し、低炭素住宅は低炭素化に限定して基準が設定されているため、建物の性能レベル自体はそれほど高くなく、建築コストが抑えられる。また、床面積制限がないためコンパクトな住宅で認定の取得が可能となり、ユーザーにとっては購入のハードルも下がるはず。