自分たちで改修できそうな古民家を手に入れたいと10軒以上を見て周り、購入。自分でできる改修は自分で行い、断熱材や天井工事、窓工事、水回りなど、プロの手が必要な部分は設計事務所に依頼。年月をかけ、今の状態に作り上げた。実は、古民家を手に入れた後、直之さんの仕事の都合で、森町を離れ、首都圏で都会暮らしをしていたことも。東日本大震災の際、帰宅難民を経験し、近所付き合いが希薄な都会より、人の温かみがある森町で暮らしたいと仕事を退職。直之さんは自宅にコーヒー店をオープンし、幸恵さんも農家へと職を変えた。直之さんのお店には、さまざまなお客さまが訪れる。外で子どもを遊ばせ、その様子を見ながら窓辺でコーヒーを飲む人、ツーリングの休憩に立ち寄る人、仕事帰りに立ち寄る人。カウンターに座り、直之さんとコーヒーの話や世間話をする。自然と人が集まりつながっていく。夫妻から人と関わる温かい暮らしの大切さが伝わってきた。
百珈(もか)/早川 直之 さんが住んでいるお宅はこちら
古民家ならではの梁や柱が目を引く。夫妻の居住スペースは、棚とカーテンで緩やかに区切られてる
もともと据え置かれていた台所の流しの天板に、家の改修で発生した柱などの古材を使って台所をリメイク
毎朝、テラスで夫婦そろってコーヒーを飲むのが日課。二人の時間を大切にしているのがわかる
直之さんは「森町に人が交流できる場所をつくりたかった」と話す。注文ごとに豆を挽き、お湯の温度を測り、一杯一杯心を込めてハンドドリップで淹れていく。
「自家焙煎珈琲屋 百珈(もか)」
TEL/0538-85-0866
住所/周智郡森町問詰610-1
営業時間/10:00~19:00
定休日/金曜
https://coffee-hyakushoubito.amebaownd.com
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