藤原俊さんは東京の大学でステンドグラスを学び、埼玉のステンドグラス工房で活躍した後、地元・静岡へUターン。ステンドグラス作家として独立し、空き家になっていた祖父母宅を住まいに選んだ。子どもたちは野山を駆け回り、近所のおばあちゃんの家に気軽に遊びに行くなど、地域にすっかり溶け込んでいる。周囲に頼れる存在がいることは、暮らしの充足感にも繋がりそうだ。藤原さん一家の日々の食卓には、自家菜園でつくる野菜をはじめ、小瀬戸のお米、お茶、そして、近所の人から分けてもらうイノシシ肉などが並ぶ。「近くの山へタケノコを採りに行ったり、セリやノビル、アケビの新芽といった野草もいただいたりして、自然の恵みを堪能しています」と奥さまの紅子さん。「食や生活そのものが満たされると、気持ちも豊かになれます」と俊さん。本当に豊かな暮らしとは何か。夫妻の話から、暮らしについて改めて考えさせられる。
Suncrafts/藤原 俊さんが住んでいるお宅はこちら
工房のくつろぎスペースには、小瀬戸で駆除され、紅子さんがなめした、イノシシやシカの毛皮が敷かれている
多品目を育てている自家菜園。子どもが敬遠しがちな野菜も、採れたては別物。喜んで食べるという
紅子さんは、ガラスを使ったアクセサリー製作を行ったり、子ども向けのワークショップを開いたりしている
かつて祖父母が茶工場として使っていた場所をステンドグラス工房にしている。国内でもあまり多くないステンドグラスに焼き絵付を施す技術を持つ。
「里山ステンドグラス工房 Sun crafts(サンクラフツ)」
TEL/054-689-5513
住所/静岡市葵区小瀬戸1152
不定休
http://suncrafts.jp
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