前橋・高崎
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Sさんの住まいを訪ねたのは、今回が2度目。初訪問のときは、まだ夫妻が2人暮らしをしていて、元サッカー選手だったご主人のサッカー談義や、夫妻共通の趣味の旅行話で盛り上がった。
当時は新居が完成して間もない頃で、「家づくりの際には、地震に強く設計の自由度が高い『SE構法』を採用し、シンプルで洗練されたデザインの住まいを希望しました」との話を伺った。また、「人がいっぱい遊びに来てくれる家がいい」という夫妻の要望に基づき、建物をL字型にしてプライベートガーデンを設け、BBQやガーデンパーティを気兼ねなく楽しめる暮らしが実現。スタイリッシュで開放的な住まいで、自分流の暮らしを謳歌する夫妻の姿が印象的だった。
あれから3年、夫妻の暮らしは一変した。その大きな理由は、1歳になる愛娘の存在だ。「今はこの子が暮らしの中心。ずっと一緒にいたいから、育児休暇を延長してしまいました」と奥さま。ご主人も、「娘が愛おしすぎて、いつもベタベタしています」と、娘さんの小さなほっぺに顔をすり寄せる。
天井高280㎝の開放的なLDKは、家族の暮らしのメインステージ。モルタルの壁で囲んだキッチンは意匠性だけでなく機能性も十分に備わっているため、奥さまの家事の負担を軽減してくれる。
リビングの奥の和室は、ママ友が子ども連れで遊びに来るときにキッズコーナーとして活躍。「今は子どもが小さいので家族の寝室としても使っています。和室があって本当によかった」と奥さま。
さらに、LDKの大窓が内と外を繋ぎ、親子の遊び場は室内から芝生の庭へと広がる。ボール遊び、シャボン玉、かけっこ…パパとの遊びはバリエーションが豊富なので、娘さんも大喜びだ。
何年経っても価値が変わらぬ意匠性、本物の素材が醸し出す経年美、安心して長く快適に住まうための性能、そして家族の将来を見据えた可変性の高い空間構成。本当に良い住まいとは、家族の変化を寛容に受けとめ、いつまでも変わらぬ心地よさをもたらしてくれるものだと、改めて思い知らされた。
LDKの大きな窓から見えるのは、広い庭で遊ぶ父娘の姿。サッカーボールやシャボン玉をよちよち歩きで追いかける娘と、それを見守るお父さんの姿が微笑ましい。また、ウッドデッキにハンモックを吊るして日向ぼっこをするなど、のんびりと過ごすことが多いそう。家の周囲は豊かな緑に囲まれ、窓を開けると季節ごとにいろいろな鳥や虫の鳴き声が聞こえてくるのだとか
キッチン横の土間スペースは、ご近所さんや仲間同士が集まって晩酌をするコミュニティの場として活躍予定。BBQやキャンプ道具をまとめて収納する倉庫としての役割も兼ねている
やわらかな自然光を取り込み、明るすぎず暗すぎないアンニュイな空間が心地よい
クルミの無垢の床が温かみを感じさせるLDK。庭先のハンモックは、以前はリビングに吊るして夫妻のうたた寝に利用していたが、今ではテラスに吊るして娘と遊ぶ遊具に。休日には奥さまの姉妹を招いてホームパーティをすることもあり、「LDKが広いので、人を大勢招いても居場所に困りません」と、おもてなし好きの奥さまが嬉しそうに話す
クロークに並ぶサッカースパイク、スニーカー、ベビー靴。家族の活動範囲と比例して増えていく
3年前、ご主人の実家の隣にマイホームを新築。夫妻ともに旅行が趣味で、ここ数年は毎年夏に石垣島を旅するのが楽しみ。夫婦共働きで、現在奥さまは育児休暇中。
フリーライター