前橋・高崎
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1977年、浜松市生まれ。高校卒業と同時に大工の父に弟子入り。30歳で代表就任。自ら設計、施工、アフターまで担当し、天竜材を使いながら、長期優良住宅に基づいた高性能な注文住宅を建てる。感性を研ぎ澄ませ、集中力を高めるため、毎日の食事は夕食の1回のみ。3児の父。
機械でプレカットされた集成材は一切使わず、春野町の自社工場で一本一本手刻みした天竜材をふんだんに使い、完全自由設計の家を建てる石牧さん。関西で活躍していた女性建築家・西久保美和さんを設計室に迎え、大工の伝統技術を守りつつ、デザインと性能と使い勝手のバランスが取れた長持ちする家を提案している。
「これを使いこなせない限り、一人前の大工にはなれんぞ」と父から18年前にもらった宝物。墨さしは真鍮を研ぎながら使っている。
LDKと勉強コーナーに夫婦と子供の寝室が付随する平屋の家。太陽光発電システムの発電熱を利用する空気集熱式暖冷房換気システム「ISソーラー」により、冬は家全体を温めることができる。「第3回エコハウス大賞」の審査員賞、「浜松ウッドコレクション2108」住宅部門の協議会長賞を受賞。
勾配屋根の吹き抜けが開放的なLDK。黒く塗られた8寸(24cm)の大黒柱と、その奥にある赤色の8角形の柱は、生漆(きうるし)に顔料を混ぜ、何度も塗りと拭き取りを繰り返し仕上げたこの家のシンボル的存在。現しになった柱や梁、木目を揃えた天井など、細部に至るまで木を美しく見せる職人の丁寧な仕事が伺える。
施主さんたっての希望で、トタン張りだった外壁をスギの鎧張りに。妻壁と呼ばれる三角形の部分は、バランスを見ながら白い壁材で塗り上げた。新しいのにどこか懐かしい表情は、家族の帰宅をほっとするものにしてくれる。
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