新たな土地への移転に伴って新築にしたDさん。コンパクトで機能的な暮らしを実現したのは、ゆとりを感じさせる平屋の家だ。収納としてはもちろん来客時の寝室などと、多目的なロフトを付けることで大きな勾配天井となり、日中長い時間を過ごすLDKは吹き抜けのような開放感が味わえる。大空間は冷暖房効率が悪くなるのではと懸念されるが、発泡ウレタン断熱材と熱交換式の換気システムが、高気密・高断熱の住宅性能を発揮。「空調した温度を逃さず快適ですよ」とご主人。さらに床と天井にふんだんに使った無垢材には調湿効果もあるため、室内の空気は一年を通して心地よく保たれる。日本家屋の良さを取り入れた縁側のような土間や深い軒も印象的だ。リビングの一部は一般的な椅子と同じ高さの畳の小上がりに。生活動線を考慮した造作家具も、快適な家づくり成功の大きなポイントとなったようだ。