「川沿いに家を建てたいんですけど…」。ご主人が『久保田建設』にかけたこの電話から始まったK邸の家づくり。久保田社長の脳裏にすぐ浮かんだのは、美しい桜並木を背景に建つ家だった。川沿いということで、近年頻繁に発生する台風や水害を考慮して鉄筋造の2階建てに。完成した住まいは、1階よりも2階の床面積の方が大きく、四方にせり出した外観デザインで、洗練された美術館のようにも見える建物。ビルトインガレージを広く取った関係から、1階は書斎、浴室、脱衣室、収納、トイレだけで、暮らしの中心となるLDKは2階に配置。大きな開口部が景色を切り取るように設計され、季節の移り変わりを楽しみながら暮らすことができる。モダンテイストのリビングは、北欧系の家具でシンプルにコーディネートされ、花や植物がおだやかな日常に彩りを添える。鉄筋造の安心感と、五感にやさしく響く空間デザインがバランス良く調和した家は、住むほどに愛着が深まってゆくことだろう。