塗り壁の⾵合いが美しいクローズドな建物に、モルタルの⾨扉と植栽を合わせた外構⼀体のデザイン。レストランを彷彿とさせるお洒落な雰囲気を漂わせている
LDKの中⼼に鉄⾻階段を置き、リビング、和室、ダイニング・キッチンが枝葉のように配されている。鉄⾻階段上部には吹き抜けを設計。2階部分のワイド窓からの豊かな採光が1階まで届いている
塗り壁の外壁と植栽の緑とのコントラストが素敵な外観。夜になると間接照明の演出でより美しく映るそう
FIX窓越しの坪庭が印象的な⽞関。⿊の側壁は天井のレッドシダー材同様、FIX窓を介して外にも同じ素材をあしらい「内と外のつながり」を演出している
クローズドな外観から⼀転して、室内は開放感に満ちている。縦⻑のリビングに⾯してワイドスパンな開⼝部を設計。併設したウッドデッキをアウトドアリビングとして活⽤できる間取りが特徴だ
リビングに配したレッドシダーのアクセント天井は、窓を介して軒天井まで伸ばすことで、内と外との境⽬のない開放的な空間を演出している。隣接する建物がないのでカーテンを閉める必要がなく、「開け放つ暮らし」が満喫できるのがTさん邸の魅⼒だろう
リビングの開⼝部には段差のない掃き出し窓を採⽤。ウッドデッキをリビングの延⻑として利⽤できるのが嬉しい。5⼈家族がのびのびと開放的に暮らせる間取りになっている
Tさん邸は全館空調が採⽤されている。⽞関を⼊った瞬間から冬は暖かく、夏は涼しい空間が広がるのが特徴だ。「脱⾐場も、トイレも年中快適なので、温度差が⼼配な年齢になったとしても安⼼して暮らせる家になりました」
担当者の提案でウォルナットの床を選んだというTさん。「当初は明るめの床材を考えていましたが、モダンな室内にするなら濃い質感が良いとのアドバイスをくれました。出来栄えが本当に気に⼊っています」
リビングのテレビ背⾯壁にはアクセントタイルを採⽤。⼀枚⼀枚表情の違うタイルを、職⼈が丹念に貼り分けてできたTさん邸にしかない空間。独特の雰囲気を醸し出す壁がTさんのお気に⼊りなのだそう
リビングに隣接して段上がりの畳スペースを配置。リビングと畳スペースは仕切りたくないものの空間としては分けたいとの考えから⼀段上げた空間を設計している。収納を吊下げ式にして地窓を配置することで明るさを確保している
キッチンの腰壁を⾼くして⽣活感をなくす⼀⽅で、存在感が増す腰壁にアクセントタイルをあしらい、間接照明を合わせることでインテリアのアクセントになるように設計されている
キッチン天板には天然⽯の⾵合いが美しい⼈造⽯「フィオレストーン」を採⽤。掃除がしやすく、美しい光沢が質感の良さを醸し出している。メーカー品でありながら造作のような演出を施すなど、キッチンへのこだわりが垣間⾒られる
洗⾯台はアクセントタイルをあしらうなど、ワンポイントの素材使いがお洒落。洗⾯台上部にはハイサイドウインドウを配置して、明るい洗⾯室を実現している
吹抜け階段の天井部分にレッドシダー材を配置。空間のアクセントとなる部分に天然⽊をあしらうことで、ワンランク上の質感漂う空間になっている
2階部分から⾒た、吹抜け部分のワイドなFIX窓。外の景⾊が室内に⼊ることを考慮して、ワイド窓越しのバルコニー内側には塗り壁をあしらっている
アイアン⼿摺、ナラ材の床、天然⽊のレッドシダー材に⽩のクロスを組み合わせて、素材使いの良さだけで品のある空間に仕上げている。いつまでも飽きのこない空間といえそうだ
雑誌で⾒つけたトイレの設えが気に⼊って設計⼠に相談したというTさん。相談した空間そのままのイメージを形にしてくれたことが、⾃由設計の醍醐味を感じられたときだったのだそう
外との⼀体感のある⽞関、インテリアの⼀部になるキッチンなど、空間それぞれに⾒せ場のある家づくりを⽬指したというTさん。リビングはワイドな開⼝部にレッドシダーのアクセント天井と間接照明のあしらいが特徴。ホテルライクな演出が魅⼒だ
コストをかける必要のない部分を省いた代わりに、こだわりたい設計や仕様に費⽤を充てるなど、予算配分にメリハリをつけた家づくりを実践したTさん邸。コストダウンしながらも、質が上がっていくような家づくりを体感できたそうだ