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家づくりガイド【家づくりの基礎知識やコツを学ぼう】

ZEH支援事業について 〜なぜ国はZEHを支援・補助するのか〜

公開日:2018-04-27

鈴木 太可志 ライター:鈴木 太可志

ZEH支援事業について 〜なぜ国はZEHを支援・補助するのか〜

「ゼロエネルギー住宅(ZEH)」は年々認知が広まってきており、家づくりを検討する上で多くの方が一度は考えるようになってきています。実はそんなZEHを建てることに、国からの補助金が受けられる可能性があることはご存知でしょうか?今回のコラムでは「なぜ国はZEHを推し進めているか」をテーマに、ZEHの意義・役割をお話します。

ZEH(ゼッチ)とは?

ZEH(ゼッチ)とは?

ZEHとはネット・ゼロ・エネルギーハウスのことで、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」とされています。

つまりは、「省エネルギー性能」「快適な室内空間」「エネルギー消費<創エネルギー」の3つを実現した家のことです。

※詳しくはこちらをご覧ください
https://www.sumailab.net/P23/A6/column/theme/1/article/12/

現在、国による補助・支援を受けられることもあり、ZEHを建てる施主さんや住宅会社は年々増えています。

 

国から支援(補助)されるZEH

国から支援(補助)されるZEH

ZEHは現在「環境省」「経済産業省」「国土交通省」の3省が連携して補助金事業を行なっております。また、平成26年度に閣議で定められた「エネルギー基本計画」においては、「住宅については、2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」とする政策目標を設定されています。
つまり、国としてもかなり力を入れて支援していきたい家がZEHと言えるのです。

ではなぜ現代において、これほどまでにZEHを推し進めているのでしょうか。

 

なぜ今、ZEHに補助金がつくのか?

ここを紐解くには、補助支援をしている各省庁の役割を知ることが大切です。

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■環境省
地球環境保全、公害の防止、自然環境の保護及び整備その他の環境の保全(良好な環境の創出を含む)並びに原子力の研究、開発及び利用における安全の確保を図ること
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■経済産業省
民間の経済活力の向上及び対外経済関係の円滑な発展を中心とする経済及び産業の発展並びに鉱物資源及びエネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保を図ること
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■国土交通省
国土の総合的かつ体系的な利用、開発及び保全、そのための社会資本の整合的な整備、交通政策の推進、気象業務の健全な発達並びに海上の安全及び治安の確保を図ること
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キーワードはそれぞれの「地球環境保全」「エネルギーの安定的・効率的供給」「社会資本の整合的な整備」。

・地球環境保全
環境省のHPでは、「地球温暖化対策の国内の取り組み」として、ZEH事業が記載されています。地球温暖化の主な原因となるのはCO2の排出で、大気中のCO2濃度は年々上昇しています。そしてそれにより日本でも100年あたりで1.16℃の割合で気温は上昇しているのです。
現在日本では温暖化を食い止めるため、2030年には現在の26%、2050年には80%のCO2削減を目標としています。家庭部門においてはさらに厳しく、2030年までに約4割の削減が目標とされています。そのためには住宅における省エネルギー性能の向上を図る必要があり、優れた住宅性能を基準とするZEHはそれに適した住宅と言えるのです。

・エネルギーの安定的・効率的供給
こちらは経済産業省の「省エネルギー政策について」の項目にZEH事業が記載されています。オイルショック以降、日本における実質GDPは2.6倍となりました。が、それに伴い最終エネルギー消費量も1.2倍に、特に家庭においては1.9倍にもなりました。2013年度時点では3.6億kl(キロリットル)のエネルギーが消費されました。経済産業省では、エネルギーを長期的に供給するため、2030年までに3.3億klの消費まで削減させる目標を立てています。

・社会資本の整合的な整備
国土交通省においてはZEHの補助を「地域型住宅グリーン化事業」の一部として実施しています。目的としては、「地域における木造住宅の生産体制を強化し、環境負荷の低減を図る。省エネルギー性能や耐久性等に優れた木造住宅・建築物の整備」としており、つまりは地域に価値のあるいい家を建てることです。

つまり、ZEHとは平たく言えば
「環境に優しく(CO2排出が少なく)、エネルギー消費も少なく、価値のある家」と言えます。

このように、各省で微妙に目的は違えど、それを達成する手段としてZEHが優れているため、3省合同事業という形での取り組みとなっているのです。

 

さらに高性能なゼロエネルギー住宅「ZEH+(ゼッチプラス)」

さらに高性能なゼロエネルギー住宅「ZEH+(ゼッチプラス)」

今年度(平成30年度)、ZEHの性能をさらに良くしたゼロエネルギーハウス「ZEH+(ゼッチプラス)」というものが定義されました。これは今までのZEHの定義に

①更なる省エネルギーの実現

②自家消費を意識した再生可能エネルギーの促進に係る措置として、次の3要素のうち2要素以上を採用
・外皮性能の更なる強化
・高度エネルギーマネジメント(高度エネマネ)
・電気自動車を活用した自家消費の拡大措置(EV等連携)

という2つの条件が加わった、いわば「ハイグレードなZEH」です。
※詳しくは下記をご覧ください(しずおかオンライン公式HPにとびます)
https://www.esz.co.jp/blog/155.html

より高性能な住宅を推奨していくことで、そこに住まう人においてもより快適な住空間が実現でき、先にあげた各省庁の目的としても達成しやすくなるのです。

 

ZEHは高い?高くない?

ZEHは高い?高くない?

ここまで説明して、やはり一番気になることは費用面でしょう。何度も述べている通り、ZEHには補助金を利用できる可能性があります。


一点、知っていていただきたいのは、当然ZEH仕様の高性能な住宅を建てるには建築費用がそれなりに高額となります。どの補助金を使用しても、「ZEH仕様にすることで安くなる」ということはありません。

ただしこれはあくまで家を建てる金額、いわゆる「建築本体価格」のお話です。
省エネ性能が高い家は当然、エネルギーの使用料(光熱費)が安くなってきます。
さらにゼロエネルギー住宅の定義は太陽光発電などの創エネシステムを使い、「一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指す」ので、使用するエネルギーについても自給することができます。

つまり、初期コストが高かったとしても、ランニングコストを考えれば十分にお得になることが考えられるのです。
このあたりは実際に建てる住宅会社とよく相談した上で、自分たちはどのようにすべきか検討していただければと思います。

 

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ライターのご紹介

鈴木 太可志
しずおかオンライン
イエタテスタッフ
鈴木 太可志

web・フリーマガジン『イエタテ』や『家を建てるときに読む本』の編集担当。

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