静岡でも、東京でも暮らした。一戸建ても、マンションも、その長短を知っている。そんなMさん夫妻が、子育てと介護を終え、「ふたりの小さな家を」と考えたとき、候補にしたのはコンパクトでデザイン性に優れる「casaの家」だった。縁があった焼津の地で、同シリーズを手がける『石上建設』に相談。ショールームで建築に対する思いに触れ、同社独自の家づくりでの依頼を決めた。もっとも心を動かされたのは、耐震性、気密性、断熱性など、目には見えない部分を大切にする姿勢だ。入居は寒さ厳しい1月中旬だったが、エアコン1台で家中快適。光熱費の削減も実感できた。敷地の持ち味と要望が溶け合うプランニングも満足の理由。LDKにはデッキ越しに桜並木の眺めが運ばれ、平屋+ロフトの構成が日々の暮らしに利便性をもたらしつつ、家族の帰省や来客の訪問を柔軟に受け止める。休日にはクラシックを聞きながら食事を取り、裏の畑で野菜の手入れ。愛犬ランちゃんとの散歩も増えた。シンプルで豊かなMさん夫妻の新しい日常は、はじまったばかりだ。