山梨県
工務店・新築・一戸建て・注文住宅・リノベ会社を検索できるくふうイエタテ
耐震性や高気密を謳っている工務店が多いですが、質問してみると壁量計算のみで許容応力度計算等の構造計算をやっていなかったり、完成時に気密測定をやっていないところがほとんどでした。「過去の実績があるから大丈夫です」という工務店もありましたが、理論的に数値で示してもらえないと全く安心できません。高いお金を払うことなので。
こんな工務店ばかりだと不安なのですが、それが普通なのでしょうか?こういう工務店についてのプロの皆さんの意見を聞かせてください。
こんにちは 低燃費住宅静岡の武田です。
耐震性についてですが、許容応力度計算による耐震等級3は静岡において、また各地での震災が多発している現在では住宅業界(一般工務店含む)としては避けては通れない問題です。
ハウスメーカーさんはいくつかのパターン化されたプランを使い回ししていますので比較的対応が容易だと思いますが、一般工務店はなかなか出来ていないのが現状だと思います。弊社でもこの問題には前向きに対応させていただいておりますが、どうしても設計・許容応力度計算・申請に費用がかかってしまう為、耐震等級3はオプションとさせていただいております(来年からは標準仕様)。現状はお客様からのご要望がございましたら対応させていただいています。
気密についてですが…おっしゃる通りです!
弊社では気密検査はすべての現場で構造で1回、完成で1回合計2回実施しております。またその計測結果にも縛りを設けております。
数値で・・・というご質問でしたので・・・
静岡県はⅣ地域ですので気密 C値(相当すき間面積)=5.0㎠/㎡ 以下で次世代省エネ基準に達します。次世代省エネ基準ではC値と同様にQ値(熱損失係数)も大切です。
Q値=2.7W/㎡K 以下で次世代省エネ基準に達します。C値・Q値 は共に各現場で異なります。C値は開口部に目張りなどせず住んで頂く同じ状態で測定しなければ意味がありません。Q値についてはエネルギーパスを発行して第三者機関に認定までしていただく必要があると思います。C値・Q値 は共にカタログ数値では絶対にいけません!
わたしはこの様に感じております。
ちなみに…低燃費住宅静岡では…
C値=0.3㎠/㎡ 以下 焼津の現場11/10中間実測 C値=0.1116㎠/㎡ でした。(第三者測定)
Q値=0.75W/㎡K~0.92W/㎡K エネパス発行実績(第三者測定)
UA値=0.28W/㎡K (UA値=外皮平均熱貫流率 エネパス発行実績(第三者測定)
私は思うのですが…数字は大切です。
出来上がったお家は正直です!
数字に基づいた家は体感するのが一番!
数字が良くても機械に頼って性能維持!
これが日本の現状の家(国策)だと思います。
PRになってしまい嫌なのですが…
12/3(土)・4(日)、12/10(土)・11(日)に構造現場体感見学会がございます。よろしければご来場くださいませ。
大変もっともなご質問です。
おっしゃる通り、数値で示す方法があるなら、それを示すことが一番わかりやすく、確かだと思います。
ご質問の気密測定は実測値なので、邸ごとに現実の数値が測定されます。施工精度の高いことがズバリ数値で現れますので、施工の良し悪しを測る尺度になります。
外部の気密測定業者もおりますので、家の完成時に測定されることをお勧めします。
構造計算についてのご質問ですが、具体的には品確法の耐震等級3の取得が構造計算の目的になります。(「建築基準法での耐震性能よりも1.5倍頑丈な耐震性能になる」と定めたものが耐震等級3)
その取得方法としていくつかの方法があります。
ご質問は、その一つである構造計算(許容応力度計算)を使わず、壁量の計算で耐震等級3を取得する事についての質問と解釈しました。
現在、品確法では壁量の計算でも耐震等級3を取得することが出来ます。 この方法ですと構造計算を専門にする一級建築士の先生でなくても耐震等級3を実現するプランをつくることができます。
往々にして、お客様ご要望の間取りと耐震性能はトレードオフになる関係があり、いろいろ間取りを試すことが出来ればお客様の満足と耐震等級3の実現が可能になりますが、プランの変更の都度、構造の先生に許容応力度計算をしていただくことは、費用的に現実的ではないと考えています。
壁量の計算でも簡易とは言え、数値での比較ができますので、その数値でご希望の間取りと出来る限り強くなる構造を考えることは無駄ではありません。
どうしても許容応力度計算での確信が必要なら、最終的な間取りが決まった時に構造計算(許容応力度計算)を行えば、一度の費用で気に入った間取りと耐震等級3が実現するでしょう。
許容応力度計算は日本では現在主流な構造計算方法ですが、世界では限界状態設計法と言う構造計算方法が主流な様です。許容応力度設計では、各部材がその想定される過重下でのせん断応力を計算します。各部材で常にMAXの力が掛かっても100%安全という数値で部材が選ばれるため、ある意味では過剰性能状態になります。
しかし、建物は各部材が組み合わさって構造体になります。建物全体の強さは各部材の強さの総和と等しいと言う訳ではありません。
地震に対してより頑丈にすることを否定するつもりはありませんが、コストも掛かりますから、弊社では費用対効果として壁量の計算での耐震等級3が現実的な方法だと考えています。
知りたい内容がなかったり、もっと知りたいと思ったら、くふうイエタテ掲載社にどんどん質問してみよう!