大工さんが創る家は、頑丈そうだけど、デザインがいまひとつ…。そんなイメージを払拭したのが『隆勝工務店』だ。もともと設計士の猿田さんが棟梁を務めたＩ邸は、ビルトインガレージのシャープな外観と、天然素材を贅沢に使ったナチュラルな空間とのバランスが絶妙。ヒノキのやさしい香りに包まれたLDKは、手刻みで造作した建具や棚が暮らしやすさを演出。杉板のキッチンカウンターは、家族が一列に並んで食事を楽しみ、料理をつくる奥さまとの会話に花が咲く。2階には、日当たりのいい子ども部屋と主寝室、そして大学生の長男が帰省したときに寛ぐ小屋裏を用意。収納も各居室に設け、クローゼットの中まで杉板を張るなど、見えない部分まで手を抜かないのが『隆勝』スタイル。「お友達を呼ぶのが楽しみです」と話す子どもたちの笑顔を見て、大工さん手づくりの家ってやっぱりいいなと実感した。