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家と住宅会社の歴史 〜現代に残る近代建築の形〜

家と住宅会社の歴史 〜現代に残る近代建築の形〜

近代初頭に見られる現代への源流

19世紀ヨーロッパの産業革命、さらにその後の近代化は、住空間の変化にも大きな影響をもたらしました。日本においても例外ではなく、現代の住宅の形にも影響をあたえていることがあります。

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プレ・ファブリケーション(プレファブ)の誕生
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その一つが「プレファブ住宅」。プレファブ住宅とは、予め工場で部材を生産し、現地ではそれを組み立てるのみで完成する住宅のことです。
プレファブの源流をたどると、1851年の第1回ロンドン万博に行き着きます。このとき建設された「クリスタル・パレス」は、1851フィート(約560m)の大きさを誇りますが、この巨大な建造物を半年あまりで完成させました。これが実現したのは、規格化された鉄とガラスを工場で大量生産し、鉄道によって大量輸送することが可能になったためでした。産業革命以前、この規模の建築をつくるには少なくとも数十年もの歳月がかかったはずで、いかに革新的な技術かわかります。

クリスタル・パレスのイメージ図


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住まいは都心から郊外へ
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クリスタル・パレスが建設された頃、大都市から郊外へと延びる鉄道が相次いで開通していきました。それに伴って起こったことが、職と住の分離です。それまでは住居がある場所は職場の近くで、郊外に住む人は農家など一部の職業の人しかいませんでした。しかし鉄道の発展に伴い、郊外と都心の移動ができるようになり、都心の衛生環境の悪化もあって田舎に住むことがステータスとなりました。

上の写真は「レッド・ハウス」と呼ばれる家。今でもインテリアデザインなどで知られるウィリアム・モリスの自邸で、ロンドンから30分ほどの場所に建っており、鉄道で移動することを前提とした現代住宅の先駆と言われています。

さらに、この考え方が発展して田園都市(ガーデンシティ)と呼ばれる一戸建てを中心とした住宅地がつくられるようになります。上の写真はレッド・ハウスの後にロンドン郊外にできた田園都市「レッチワース・ガーデンシティ」です。

 

近代日本の住まい

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家族中心のプラン
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日本では大正時代から近代的な住宅が一般的に建てられるようになりました。イギリスの田園都市にならって、東京では田園調布や常盤台など、京阪神では千里、生駒などの郊外住宅地が開発されました。そこで主人公となったのは、大都市に通うサラリーマンとその家族。庭付き一戸建てで、中廊下型というプランができました。1階の中心部に廊下が通り、南に居間や寝室、北に台所などが並ぶもので、各室が独立し家族本意のプライバシーが確保されたプランでした。それまでの民家の、田の字型といわれる、部屋が連続し外周を縁側が回るプランとは対照的でした。

今では普通の家族形態と住居の姿は大正から昭和初期に生まれたのです。

写真は常盤台(東京)の今の様子。今でも当時の住宅が残っています。

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燃えない街をつくる
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木造が大半であった日本の住宅は火事との戦いが課題でした。例えば原宿・表参道に建てられた「同潤会青山アパート」。1923(大正12)年に起きた関東大震災の復興を目的につくられた集合住宅です。関東大震災では木造住宅が焼失し、多くの犠牲者を出しました。これを教訓に、同潤会のアパートは燃えない鉄筋コンクリートで造られました。

写真上:同潤会アパートと同時期に建てられた「清洲寮」という民間アパート。同潤会アパートは失われてしまいましたが、こちらの清洲寮は現役の集合住宅です。
写真下:静岡市の「呉服町防火建築帯」。静岡でも静岡大火と空襲の2回、大きな火災が発生しました。この経験から静岡県、静岡市は「燃えない街をつくる」と掲げ、呉服町防火建築帯、紺屋町防災建築街区といった産官をあげての防火対策が進みました。

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戦後日本の住宅供給
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戦後は住宅の流れが大きく変わった節目です。多くの人が空襲によって住む場所を失っていました。そんな時に成立したのが建築基準法(1950(昭和25)年)です。建築基準法は人が安全に住む上で、建物としての最低限の基準を定めたものですが、当時の日本は早く、安く、大量に住宅を作る必要がありました。その後、高度経済成長期に入り、新築の需要はどんどん高まりました。そして、今から見れば、あまり質の良くない住宅も大量につくられる結果となりました。

 

今あるものに新しい価値を

現在、日本では空き家が社会問題となっています。空き家が多いということは、建物が余っている、ということです。それでも新築が求められるのは、古い建物の使いにくさ、性能の悪さ、中古住宅市場が未発達であること、などが考えられます。

一方で、近年はリノベーションが注目されています。リノベーションとは、古い建物を改修し、性能を上げつつ、新しい価値を与えることです。時間をかけて大切に使い込まれてきた家には、新築では決して得られない味わいがあり、これを大切にしながらリノベーションを行うことで、新たな価値が創造されるのです。リノベーションを成功させるには、まず古い建物の魅力を発見することが必要です。それはときには天井裏に隠れて見えなくなっているかもしれません。そのためにはそうした価値を見出し、適切に扱える専門家が欠かせません。

例えばこちらの写真は今は資料館として、公開されている「清水の次郎長生家」(写真提供:杉山智之建築事務所)
2017年、幕末から住み継がれてきた住宅がリノベーションされました。
古い建物を調査し、価値を見出し、復元し、そして新たな魅力が生まれたのです。

リノベーションされる家は、ひとつとして同じものはありません。そのために、工業製品だけの組み立てでつくられる住宅よりは、設計や施工に時間がかかることもあるかもしれません。しかし、そうして生まれ変わる家は、必ずオリジナルデザインです。ときには建て主さんも仕上げに加わるなど、家づくりに参加するのも楽しいかもしれません。

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ライターのご紹介

鈴木 太可志
しずおかオンライン
イエタテスタッフ
鈴木 太可志

web・フリーマガジン『イエタテ』や『家を建てるときに読む本』の編集担当。

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