外とのつながりを作るために、南東に大きな窓を配置したLDK。玄関を入ってすぐ、このLDK空間が広がっている。キッチンはコンロを壁付に、シンクをアイランドカウンターにつくったⅡ型スタイル

周囲に家が隣接し日差しが届きにくい立地。建築家が提案したのは、南東に大きな窓を配置したプランだった。貴重な陽射しを存分に室内に取り込むために2階部分は軒天いっぱいまでガラス窓に。三角屋根の角度に合わせてガラスもオーダーメイドで手配した

屋根の上まで枝を伸ばすシンボルツリーが印象的なM邸。駐車スペースから写真左側に設けた小径を通り玄関へと入っていく。道路に面した北面には2階の窓1つを除いて一切窓を設けない潔さ

随所に職人技が光るM邸のLDK。玄関横の下駄箱は家具屋職人が手がけ、建具は建具屋職人が手がけている。大工だけでなく多くの職人が入り、それぞれ仕入れた材料を使っているため、現場監督は木材の質感や色味が統一されるよう奔走した

角に大きな窓を集め、南東から入る日差しがたっぷり室内に注ぐ。カーテンレールを収納するカバーは大工の手仕事。掃き出し窓の上にも光を取り入れるための横長の窓をつけた。写真右側のデッキに面した壁にはベンチ。窓辺でのんびり外の景色を眺められる

リビングからハシゴで上がれる畳スペースは子ども部屋や客間としても使える書斎空間。吹き抜け空間に面した手すりは、1階からも見えるため、仕上げにも一工夫

2階の主寝室は、引き戸を開放すれば2階の他の部屋と一つにつながる。勾配天井と天井まである大きな窓のおかげで、とても開放的。隣の居室と空間を仕切る引き戸は床材を3分割して溝を作ることで、レールの存在感をなくしている

北側の窓に面したワークスペースは、階段上に設けることでカウンターまでの高さが3段階に。親子で並んで机に向かえる建築家の遊び心だ。壁に埋め込み式でファミリーライブラリーをつくった

カウンター一体型の造作キッチン。シンクとコンロが離れたⅡ型で、使い勝手も抜群。キッチンから中庭の景色を見ることができる

コンロとシンクを分けたセパレートスタイルが使いやすい。ステンレスカウンターはお手入れもラク

コンロ側と比べて、シンク側を5cm高くしたことで、洗い物が格段に楽になった。Ⅱ型キッチンならではのマネしたいアイデア。パントリーが隣接し、キッチンはいつでもすっきり

玄関ホールを入るとすぐにLDKが広がる

1階はLDKが一続きになった間取りを採用。キッチンのシンクやコンロを壁で隠し、すっきりとした印象に

シンクとコンロを分けたセパレート型のキッチンを造作。ダイニング兼用として使うスタイルで、家族のコミュニケーションもスムーズ。天井の木格子がおしゃれなアクセントに。アイアンの窓枠をつけたバックヤードは広いパントリー

玄関から入ってすぐに広がるリビングの吹き抜けがインパクト大。家族が自室にこもることなく、自然とリビングに集う、つながりを育む間取りだ

「和室などはいらないから、とにかく広々とした空間に」という希望に応え、26畳ものLDKが実現。キッチンのすぐ横に階段への入口があり、自然なつながりが育まれる

1.5階のスキップフロアから臨む19畳のLDK。開放感のポイントとなる天井高は、南に面した開口側の約3mから始まり、最も高い部分で約4mにもなっている。シンクとコンロをセパレートしたオリジナルキッチンは、インテリアに調和するシックなデザインで、LDKの一体感をより演出している

キッチンの北側には勝手口と窓を設けてあり、安定的な採光を得られる。LDKのすぐ横には予備室もあり、引き戸を開け放てばLDKとつながり、平屋ならではの一体感と開放感を味わえる