ご両親の趣味は登山とスキーで、冬の時期はスキーの為に数か月不在になるほどアクティブ。その子どものご夫婦は、魚釣りやキャンプ、自転車など、これまた多くの趣味を持っている。今回紹介するM邸はそんな多趣味な2つの世帯が共に住む、二世帯住宅。１階は親世帯、２階は子世帯と生活スペースは分かれているが、玄関などは共用となっている。この住まいが優れているのは、ただでさえ設計力が問われる二世帯住宅でありながら、親子それぞれの趣味についての要望もしっかり満たしていること。両親が住む1階には、山登りで汚れた衣類をすぐに洗えるように、玄関土間からランドリールームへとつながる動線が配置されている。そして日頃から体を鍛えているお父様のために、LDKには懸垂バーを設置した。一方、子世帯が住む2階にはご主人の夢だったというDJブースを設置。ご主人は完全なるアウトドア派かと思いきや、DJや音楽製作の活動もしているそうで、防音対策も万全だ。友人が集まれば大盛り上がりできる楽しい空間となっている。さらに趣味につきもののアイテム収納にも配慮。数千枚のレコードをはじめ、数十本の釣り竿、数台の自転車、そしてキャンプ道具など、大量のアイテムをムダなく収納できる土間や小屋裏収納も備えられた。同居を叶えながらも、ちょうどいい距離感で、お互いの世帯に気兼ねすることなく思いっきり趣味を楽しめる、そんな理想の二世帯住宅ができあがった。