プライバシーと眺望という相反する要素を両立した2階のLDK。キッチンの床を30cm低くして、ダイニングから景色を楽しめるように工夫した

外観は周囲からの視線に配慮し、あえて2階の南面に窓を設けていないのが特徴

ダイニングの椅子に座ると、ちょうど目の高さに極上のランドスケープが広がる。幅6.8mの横長の窓から見える絶景は、額縁で切り取った絵画のように美しい

玄関ホールの中央に、コンクリートの厚い壁が3層に渡って伸びる。それに寄り添うように木と鉄で構成された階段から全スペースが立体的につながっている

半地下に設けたサウンドスタジオ

ホテルライクなガラス張りの浴室とサニタリー

中2階にある和モダンスタイルの和室は茶室をイメージ。漆塗りの洗面台、名栗加工を施したかまちが絶妙に調和し、雅な美しさを表現

浴室から連続するライトコート。8つのヴォイドが幾何学的なバランスをモチーフに配置されている。床にグレーチングを採用したことで光、風、雨水を通す

吹き抜けのダイニング。室内の窓の配置を工夫したことで、プライバシーと開放感と明るさを両立できた。壁の収納は、キッチンのパントリーとして利用している

リビングは床面を30cmほど下げることで、人が集まるスペースにメリハリをつけた。ステップ部分や窓辺のシェルフに腰掛けることもできる

家事をしている最中でも、リビングダイニングを見渡すことができるカウンタースタイルのキッチン。イスに座っている人と会話を楽しめるようにしたいと考え、キッチンの床をリビングよりも一段低く設定している

ダイニングテーブルの高さとキッチンの高さを揃えるため、キッチンの床を一段低くした

バルコニーからの眺望を楽しめる開放的なＬＤＫ。カバの無垢材の床と漆喰壁による温もり豊かな空間が家族に安らぎを与えてくれる

床には適度なナチュラル感と上質感を漂わせる、無垢タモを選んだ。あえて2m20cmの高さに抑えた天井が落ち着きを演出。そこから外に視線を伸ばした時の広がりがより大きくなるよう、窓は掃き出しではなく、床から30cmほど上げている

リビングは屋根の緩やかな勾配を利用した高天井に。大きな窓も設けて開放的な空間を実現。プライバシーを守りつつ、２階LDKならではの眺望も楽しめる

四季折々の庭の景色もおもてなしのひとつ。美しい木々を眺めながら、本格的な和懐石を楽しめる。深い軒が夏の直射日光を遮り、太陽高度の低い冬は、室内の奥まで光を招き入れる

奥さまがインスタグラムを見て、どうしても取り入れたかったピットリビング。30cmの段差がおこもり感を創出。同時にダイニングを吹抜けにすることによって視線が抜け、空間にメリハリと開放 感が生まれた

2階LDKの主役は、2枚並んだ縦150cm、横256cmの特大FIX窓。「職人さんからも、こんな大きな窓を取り付けるのは初めてと言われました」と奥さま。目の前の川の流れ、その向こうののどかな景色を眺めながら、外部からの視線を気にせず家族だけの時間が楽しめる