三角屋根の2つのお家を並べ、バルコニーとガレージでつないだM邸。白く輝く塗り壁が青空に映え、まさに隠れ家リゾートのような雰囲気だ。敷地が見えないほど雑草に覆われていた場所を刈り込み、見晴らしのいい敷地に生まれ変わらせた

間口の狭い建物ながら、玄関から中へ入ると、吹き抜けを擁する礼拝堂さながらの大空間が広がる。大開口の先には奥行きのあるダイナミックな緑の景色が開け、建物の外で受ける印象とのギャップが暮らしに感動を与えてくれる。開放的な設計ながら、冬は薪ストーブだけでしっかり暖まるのもポイント

バルコニーの下にはガレージ配置し、リビングからも愛車を眺められるつくりに。寝室は向かって右棟の2階、浴室などの水回りは左棟の2階に設計している。「入浴のために一度外に出る動線です。お風呂に行くことがちょっとしたお出かけのようで、面白いですよ」とご主人は笑う

リビング階段を上ると、吹き抜けに面した2階ホールへ。奥にはウォークインクローゼットと寝室がある

料理をするのも、人に振る舞うことも大好きな奥さまのため、フルオーダーでつくりあげたキッチン。ダイニングテーブルまで一体化した、4mもの長さを持つステンレスワークトップが存在感を放つ

キッチンの斜め後ろにある造作ラックは、ディスプレイや収納に便利。リビングからは見えにくい場所にあるため、生活感を隠してくれるのもいい

地域の人が集うことが多い土間ギャラリーの奥には、靴を脱いでゆっくり過ごしてもらうための畳ギャラリーも用意

開放的な大空の下で、景色の広がりを感じられるバルコニー。夜には満天の星空が夫婦を包み込む。日常の中で必ず「外」を通過する一手間が、自然とのつながりを楽しませてくれる