Eさんが希望したのは、オープンなLDKと収納力のある家。そのためキッチンにはペニンシュラ型を採用し、背後には天井まである収納を設置。扉の中は電子レンジなどの電化製品や食器、ストック食材などを一手にしまえるほどの大容量を確保した。さらに、設計を担当した建築家・山本清美氏は、LDKとユーティリティ、洗面・脱衣室を回遊できる間取りを提案。「調理と選択の導線がコンパクトなのはもちろん、戸を閉めればユーティリティは見えなくなるので、来客時にはサッと隠せて便利。女性建築家ならではの細やかな配慮が行き届いた視点だと思います」と、奥さん。キッチンの正面にあるリビング階段の下のスペースは、おもちゃ専用の収納を完備したキッズコーナーに。奥さんは調理をしながら子供たちが遊ぶ様子を見守ることができる。また、子供たちの遊び場として使えるタイル張りのテラスは、LDKから連続する位置に配置。格子で囲い、プライベートな中庭として使えるようにした。そして2階は、寝室と子供部屋を配したプライベートゾーン。子供たちが幼い現在、子供部屋は1つだが、将来は2つに分けることが可能。家族の成長と生活の変化に対応できるフレキシブルな間取りに。毎日忙しい子育てママに優しい住まいが実現した。