グレイッシュなインテリアが印象的なＨ邸。この内装からは想像できないが、リノベーション前は和室が連なる純和風の家だったという。 「食卓のほかに寛ぐ場がなく、食事が済むと子どもたちは部屋に戻り、私だけが片付けをしていました」。そう話す奥さまは料理やおもてなしが大好き。『Ａｙａｍｉ建築工房』に改修を依頼する際に、夫妻は“食”を通してコミュニケーションが深まるプランをオーダーした。 建築家の石川文美さんが行ったのは、耐震補強をしながら間取りを大改造する計画。ダイニングから水回りや個室がつながり、動線も短い。「リビングにいる家族の気配を感じながら、洗い物ができるのがいいですね」と奥さま。さらに気分があがるのが、北欧風とフレンチミックスのインテリアにマッチした造作の食器棚。イングリッシュティーパーティや会席料理など、シーンに合わせて食器棚から奥さまが器を選び、みんなで食事を楽しむ。“食”を大切にして趣のある暮らしを育む、理想の住まいに生まれ変わった。