水はけと移動しやすさに配慮して玄関前をスロープに。車椅子が必要となっても、庭から室内に入れる

畳コーナーと仕切りなしでつながるリビング。収納と洗面脱衣室のドアは白で統一され、実際の面積以上の広さが感じられる。冬には畳にこたつを置いてくつろぐ予定だそう。テレビはニッチにすっぽりと収めて転倒の危険になる出っ張りをなくし、移動や掃除もスムーズに。ニッチの反対側は収納として活用するなど、空間づかいに無駄がない

奥さまが選んだ花柄の壁紙を貼った、明るい雰囲気のダイニングキッチン。流し台の下はあえて扉をつけないことで整理整頓と掃除をしやすく。料理をしながら外を見られる窓が奥さまのお気に入り

玄関ホールには帰宅してすぐに手を洗える洗面台を造作。玄関には土間収納があり、靴以外の物もたっぷり置ける

広めの洗面脱衣室に、作業台にもなる棚を造作

寝室横のウォークインクローゼットを抜けて玄関に出る動線を確保

軒を出した掃き出し窓はちょっとした雨でも開けておけて換気ができる。庭では、家庭菜園で野菜を育てている

洗面脱衣室とお揃いの壁紙をアクセントに。小物や時計などを置けるニッチを付けた

玄関には必要最小限の収納を確保。その分、玄関ホールをL字型に広くとり、トイレや水回り、LDKへの移動がしやすいように配慮した

1階に設けたトイレ。将来の万が一を考えて、手洗いの位置を配慮して車椅子と介助者が入れるゆとりをもたせた

レストランを思わせるスタイリッシュなキッチンは、両親も使いやすいようガスを選んだ。調理台の前にガラスで仕切りを入れ、家族の顔が見えるよう配慮

敷地の広さを活かして日当たりのよい南面を長く取ったO邸。季節や時間ごとに光と風をシミュレーションする「シャドーチェック」を行い、建物の配置や窓の大きさ、軒の長さを決めている。玄関前に移動しやすいスロープ、リビング前にはBBQを楽しめるウッドデッキを付けた

トイレや脱衣スペースには、つかまりやすい位置に手すりを設置。将来、車椅子を使ったり、介助が必要になったりしたときに、動きやすい動線も確保した

室内はバリアフリー仕様なのはもちろんのこと、以前の家での介護体験が随所に反映されている。水回り・トイレ・寝室を結ぶ廊下は、車椅子が方向転換するために必要な広さを確保。トイレの引き戸も三連にしてあり、車椅子で入れるように入り口を広くした

玄関も勾配天井で、帰宅時の気分も軽やかに。バリアフリーに配慮してあえて框を設けず、スロープ式の玄関を望んだ

玄関ホールから近く、車椅子に乗ったままでも余裕で入れる広さの1階トイレ。グリーンのクロスがアクセントに

玄関とお父さまの部屋から近い位置に設けたトイレ。車椅子のままでも入れる広さと手すりを設置したバリアフリー仕様になっている

玄関を入ってすぐの場所にあるトイレは、車椅子で入れる間口の広さと奥行きを確保。北欧調の壁紙がシンプルでおしゃれだ