天井は一般的な住宅より20cm低い2,200mmながら、まったく圧迫感がない。明るすぎない室内、無垢と自然素材の手触り、きれいな空気、高断熱・気密性能など、すべてが科学的根拠に基づいており、快適な家づくりの理にかなっている

ぽってりとしたプロポーションが素敵なペンダントライトは、ルイスポールセンのVL45。幻の復刻版と言われ、シンプルなフォルムに上質さが漂う名作。金属のパイプは真鍮で、時とともにアンティークゴールドの輝きを増していく

造作キッチンのワークトップは厚さ5mmの無垢のステンレス。表面が固くてキズや熱にも強く、独特のマットな質感がお気に入り。面材はラワンを使い、LDKに木の統一感を出した。カップボードの壁の一部には大谷石を採用してアクセントに

床は無垢のクルミ、天井と壁には和紙を使用し、自然素材に包まれたLDKが完成。障子の桟のラインにもこだわり、美しい陰影を招いている。ラワン材で造作したキッチンに合うダイニングテーブルと椅子は、京都のアンティークショップで購入

天井のない浴室、壁付けのエアコンは標準仕様。洗面台と昇降タイプの部屋干しハンガーも造作

店舗専用の玄関へと続くアプローチに大谷石を張ってニュアンスを出した。庭の植栽は造園屋さんと一緒に家族みんなで植えて、家づくりの思い出に

納戸の屋根と住居をつなぎ、雨に濡れずに玄関へアクセスできるようにした

モルタルで仕上げた家族専用の玄関は、トップライトからのやわらかな光が長時間こぼれ落ちる心地いい空間

17畳の2階LDK。肌触りのいい床は無垢のオーク材。2,200mmの天井高でも、ハイサッシとカーテンBOXを採用したことで圧迫感がなく、ゆったりと過ごせる。リビングを2階に配置したので、外からの視線を気にせず、開放的に暮らすことができる

「板倉造り」を象徴するスギ板張りの壁が印象的なLDK。 「板倉造り」ではヒノキの柱に溝を掘り、柱と柱の間に厚さ３cmの杉板を落としこんで壁を築く。使う木材は一般の木造住宅の約3倍。同社ではそのすべてに天竜材を使用

リビングとゆるやかにゾーニングされたDKは、ダウンライトのないすっきりとした空間に。玄関ホールから連続してつながる下がり天井を2,200mmの高さに抑えたことで、目線の高低差が生まれ、より開放的に過ごせる。キッチンを起点にパントリー、ランドリー、浴室へと回遊できる「神動線」も備え、子育て夫婦の家事負担を大幅に軽減