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サブアーバンの街“浜松”で、自然と寄り添う“パーマカルチャー”を実践する暮らし

サブアーバンの街“浜松”で、自然と寄り添う“パーマカルチャー”を実践する暮らし

大村さんが“パーマカルチャー”と出会ったのは、8年ほど前。ヨガインストラクターの仕事をはじめていた大村さんは、心とからだのバランスを考えた。そもそもなぜ人はケアが必要なのか。暮らし方、生き方、仕事のバランスがうまく取れていない人が多く、その不健全さにきちんと向き合うべきではないか。そんなことを考えている時、大村さんは“パーマカルチャー”を知り、学び始めた。

家、食、健康、経済。そしてコミュニティの在り方を考えた。
安心した暮らしを自分たちでつくるためには、一人の力ではなく、地域での助けあいが不可欠だ。ダイナミックな自然環境の中では、容易に自給自足の暮らしが実現できるかもしれない。しかし、サブアーバン(都市・郊外)の暮らしには常に人々の経済活動があり、場所や時間などの制約もある。だからこそ、1家族や1人の取り組みではなく、地域で取り組めば、全体で暮らし方を変えることができるのではないか、と大村さん。

庭で実践できる“パーマカルチャー”の暮らし。
自然の森の中では、植物や動物、虫などが密集し、バランスよく共存している。本来自然の中であたりまえのように行われている動植物の営みは、実に多様であり、合理的で持続可能な生態系(生き物たちの社会)ができている。そこに学ぶべきところがありそうだ。

それぞれの植物の特性を理解し、庭に食べられる果物の木を植えたり、薬として使える薬草を植えたり、栄養価の高い植物もあったり、それらを害虫から守ってくれる草木も植える。心を癒してくれる観賞用の花も必要だろう。
庭の中でも相互でバランスを取り、小さくても豊かな生態系が成り立つ森としての役割も持つフォレストガーデンから始める”パーマカルチャー“。
地域の各家庭が少しずつでも小さなフォレストガーデンを持ち、個々の実践がつながり合えば、自給自足できる地域が形成されるだけでなく、荒廃した地域の自然生態系を復元していくことにも繋がって行く。身近な庭から、自然に対して見方が変わってきそうだ。

海外では、公園や植え込みに食べられる植物を植え始めている。都市も変わりつつあるようだ。最近では、大村さんも中学校などに呼ばれ、子ども達パーマカルチャーを分かち合いながら、人が生きていくために必要なものをまずは作ってみることを始めている。
次世代に残すためのコミュニティ形成に、持続可能な社会の形成に“パーマカルチャー”の暮らし方がいろいろと影響を与えてきそうだ。

まずは自宅の庭から始める“パーマカルチャー”に興味を持ってみてもいいかもしれない。
(撮影協力:桑原建設株式会社マルベリーハウス)

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ライターのご紹介

永松典子
株式会社静岡編集舎
永松典子

株式会社静岡編集舎代表、iN SHIZUOKA.COM・FINDS編集長

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