家の一番上には天窓を設けた。ここから差し込む光が吹き抜けに広がり、両世帯が住む1階と2階に開放感と明るさを届けている。各階には、遮音性と保温性を確保するため、FIX窓を配置。住宅街であっても、外からの視線は遮りつつ十分な光は確保し、夕方まで明るく快適に過ごせる

潔くブラック一色でシンプルにまとめたM邸の外観。外壁には「ALC外壁」を採用。軽量で耐久性が高く、かつ断熱性、耐火性、遮音性にも優れたている。屋根は黒のガルバニウム鋼板を使用している

こちらは１階にある、親世帯のLDK。ダークブラウンに塗装されたオーク無垢床と、壁の漆喰の白とのコントラストで、落ち着いてくつろげる空間に。サッシは1.5間というワイドタイプなので、部屋の奥まで自然光が射し込む。部屋の真ん中に位置する構造上必要な1本の柱は、あえて2本にしてゲート状の構造物に。健康に気遣うお父様のために、ぶら下がり懸垂コーナーを設けた

そしてこちらが2階にある、子世帯のLDK。親世帯と同じオークの無垢材を使用しているが、こちらはクリア塗装で仕上げた自然な色合い。床の色で空間イメージが変わるのがよくわかる。壁の漆喰とも相性がよく、部屋全体も明るくナチュラルでありながら、天井はブラックで引き締めてかっこいい印象に

写真中央あたりにあるFIX窓の向こうは、ご主人様のDJルーム。断熱材「セルロースファイバー」は防音効果も高いため、DJルームの周りを囲うように配置し、随所には遮音マットを敷くことで、同じフロアでくつろぐ家族や、階下に住む親世帯にも迷惑をかけずに趣味に没頭している。DJブースの前面のみ、ラフな印象を出すため壁は「ジョリパット」を採用。その上にランダムにカットしたレンガタイルを配置し、インダストリアルなイメージの空間に仕上げた

ご主人の夢の空間、DJルーム。無機質感の中に心地よさが漂うのは、全ての壁に漆喰を塗っているから。調湿効果があるため、快適な空気環境をもたらしている

ご両親が朝、爽やかな気分で目覚めてほしいと、寝室は木のぬくもりが広がる癒しの空間に。床はLDKと同じ、ダークな色調のオークを採用。ベッドに寝転ぶと見える天井には、自然な色合いのシダーの無垢板が貼られた。漆喰の壁と共に、自然素材に囲まれているため心地がいい

M邸は水回りをそれぞれの世帯に独立させた、一部共用型の二世帯住宅。洗面はコンパクトながらデザイン性の高い水栓とボウルをセレクトしている

天窓からの光が無垢の木の空間にやさしく降り注ぐ２階ホール。北面とは思えないほどの明るさを確保した

1～3階をつなぐ高い吹き抜け。北側に窓を多用し、各階のホールに十分な明るさを確保

天窓からのやさしい光が白い漆喰に反射して、空間を明るく見せている

天窓や左右の窓からたっぷりの光が注ぐ2階リビング。吹き抜けを通して1階とも緩やかにつながり、家全体が明るく暖か

2階のホールにカウンターを造作して書斎スペースに。窓は気密性に優れたハッチタイプを採用。掃き出し窓は、大きな荷物を出し入れするために各階1か所ずつだけ確保した

天窓の光が1階まで抜けるよう、2階廊下の一部を光を通すFRPで仕上げた（写真左奥の明るい部分）。「窓のシャッターを閉めても真っ暗にならず安全」と奥さま

コンパクトな間取りのなかで、LDKは13.1畳を確保。吹き抜けと天窓により明るく開放感がある

隠れ家的な小屋裏収納は子どもたちの秘密基地。勾配天井に天窓を設け、十分な明るさを確保した

十分な光を確保した1階の洗面コーナー。窓からの周囲の視線を気にすることなく明るさをキープできるように設計した

吹き抜けの高窓と1階のフルオープンサッシからたっぷりの光が差し込み、朝から夕方まで十分な明るさを届けてくれる。これだけの大きな吹き抜けがあっても、高い住宅性能を備えているので家中の温度差をほとんど感じない