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家づくりガイド 【家づくりの基礎知識やコツを学ぼう】

あなたに合った住宅設備の選び方

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本当にその機能は使うのか?という目線が予算オーバーを防ぐ

本当にその機能は使うのか?という目線が予算オーバーを防ぐ

どの住宅設備でも共通して大切なことは、「その機能は本当に自分の暮らしの中で使うのか」と自問してみること。販売するメーカー側は、欲しくなるような機能をどんどん開発して提案してきます。しかしながら、それが万人に必要な機能とは言えません。

例えばキッチンコンロにつけられる「炊飯機能」や「湯沸かし機能」。これは、炊飯器やポットを常用する人には基本的には必要ありませんよね。1度ぐらい鍋でごはんをたいてみたいなあ。という願望であれば、タイマーを使って火加減を調整すればこの機能がなくてもごはんは炊けます。たった数回のためにこの機能が付いたコンロを買うのはちょっともったいない。

ショールームに行くと、どれもこれも必要な気がしてしまいますが、「本当にいる?」を自問してみましょう。

また、お風呂のスチームエステや音楽、ジャグジーもほしいなあと思うけれど、果たして子育てに家事に仕事に忙しい今、その時間はとれるでしょうか?住宅設備は15-20年で老朽化して入れ替える方がほとんどです。子育てが落ち着いた20年後にその楽しみはとっておいてもいいかもしれませんよ。

ショールームで様々な機能を見てぜひ!と思ってつけたけれど全く使っていない。というのもよく聞くお話。また、当然機能が付けば付くほど金額は上がっていきます。
決める前に、本当にこれからの暮らしに必要か?私、使いこなせる?と自問してみて下さい。

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「一般的に」ではなく、「私は」で考える

「一般的に」ではなく、「私は」で考える

キッチンでは家電置き場やゴミ箱置き場が設定された棚も販売されています。ショールームへ行くと、さらりと案内されますが、家電が必ずしもそこに並ぶ、入り切るとは限りません。コーヒーメーカー、トースター、ホームベーカリー、ミキサーなどご家庭によって家電の持ち数やサイズ、使用頻度は異なります。その辺りを考えてこの棚に入るのか?という目線でショールームで選んで下さい。
そのためには、置きたい家電のサイズをきちんと測っておくことが大切です。また、ゴミ箱も分別の仕方や出るゴミの量はお施主様自身しか分かりません。ご自身で確認する、またはその情報をショールームレディや住宅会社さんにお伝えして相談してみて下さい。

また、キッチンのコンロやシンクの下の引き出しも、しまいたいものによって替えることができます。よくあるのが、「新しくしたら一升瓶が入らなくなってしまった」というお話。調味料を一升瓶で買われる習慣がある方は注意して下さい。引き出しの高さを少し高めにする場所を作っておく必要があります。

上の図のようにキャビネットの種類は様々。またビンのような高さのあるものをしまうのか、細かいものをしまうのか等、用途によって選択肢は変わってきます。自分たちにとって本当に必要なものは何かしっかりと確認して選ぶようにしましょう。(画像提供:タカラスタンダード)



同様に、洗面台の下についても収納量は引き出しの方が多いのですが、バケツなど大きなものを入れたい方は開き戸の方が使い勝手がいいことがあります。「一般的」に自分の暮らしを合わせる必要はありません。その家族ごとの暮らしに、家を合わせて作っていって下さい。

このように、引き出しの方が上下に別れている分、収納量は多いですが、大きいものをしまうには適しません。一方扉タイプのものは背の高い物を入れられるメリットがありますが、収納力は劣ります。引き出しと開き扉を組み合わせたタイプもあります。(写真提供:タカラスタンダード)

収納スペース自体も同じことが言えます。パントリーがあるようならば、キッチン本体にはそれほど収納は必要ないかも知れません。なければ、ぐっと収納力が必要になります。
また、洗面室でも下着やパジャマをその部屋にしまいたいのであれば、洗面台本体にもタオルや洗剤のストックを担ってもらう必要があるかも知れません。

つまり、どの部屋のどこに、何をしまうのか?を自分でしっかりと決めておくことが、住宅設備を選ぶ時にも重要です。それが決まっていれば、自ずとデザイン優先なのか、収納力優先なのかということが決まってきます。なんでも付いてて安い!というのがみんなの理想ですが、なかなかそうはいきませんので、「私」は何を優先するのか?ということをしっかりと考えてみてくださいね。

住宅設備は一生物ではありません。

住宅設備は一生物ではありません。

第一章でも少し触れましたが、住宅設備は多くの方が20年前後で取替をされます。汚れてきたり、なんらかの機能が壊れてきます。コンロやウォシュレットはもっと早く10年ぐらいでしょうか。基本的には家電なのでそれぐらいのサイクルで交換の必要が出てきます。
家全体は、「一生の買い物」と思って長い目で見てくださいとお話しますが、家電だけは20年ぐらいで大丈夫。杖をつくようになったらトイレは自動開閉が便利ですが、これはそうなった時やもう少し先の、リフォームを検討する時でも大丈夫。子育て期の方であれば、現在の子育てをどう乗り切るか?という目線で選んでOKです。

また、逆に言えばどんな高級なものを選んでも20年ぐらいで壊れてしまいます。予算をきちんと考えてリフォーム費用も備えておきましょう。

ただし、部屋の入口を変えたいとか、お風呂でも大きさを変えたいというのはできないことはありませんが、リフォーム時に大きなお金がかかります。トイレも変えられるのは便器部分だけです。
間取りや、住宅設備が入るための大きさはやはり一生物と考えて検討してみてくださいね。

キッチン 収納
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ライターのご紹介

鈴木 太可志
しずおかオンライン
イエタテスタッフ
鈴木 太可志

web・フリーマガジン『イエタテ』や『家を建てるときに読む本』の編集担当。

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