子どもが成人しているSさん一家は、食事時間が合わないことも多いため、食事はカウンターで取るのが通常スタイル。ゆったりくつろげるようにカウンターの高さをじっくり検討し、椅子も安定感のあるものを採用した

吹き抜けのリビングは、南面天井近くの高窓や壁に4つ並べた縦すべり窓から、たっぷりの光と風が取り込まれる。窓やカーテンの開閉により、通風や採光を細かく調整でき、室内全体に安定的な明るさをもたらしている

黒で統一したシャープな箱型の外観。インナーガレージには愛車を格納。側道側の窓の取り方を工夫して、プライバシーに配慮しつつも明るさを確保している

リビング階段の隣にダイニングキッチンを配し、日々の生活動線をスムーズに。ダイニングはカウンタースタイルにしたことでスペースに余裕が生まれ、リビングの一角に畳コーナーを設けることができた。階段の向こう側には愛犬のペットコーナーも用意

リビング正面に置いたTVボードの背面は調湿性のあるエコカラットで、程よい上質感を添えるアクセントウォールとしての役割も。隣の窓からは、インナーガレージの愛車を存分に眺められる

愛車を格納するインナーガレージ。奥に家事室へつながる出入口を設けることで、買い物帰りに荷物を運ぶのが楽に。リビングから愛車を眺められるよう設けた窓は、ガレージから室内の家族とコミュニケーションを取りたいときにも役立つ

土間収納付きの玄関。ホールを横長に広く取り、正面のリビングドアはガラス部分を広げて開放感を強調した

トイレの内装は白で統一。薄いグレーのアクセントウォールでシンプルモダンにコーディネートした。手洗いに設置した鏡の効果で、空間の広がりが感じられる

「カウンターのある大きなキッチンが欲しかったんです。通常の背面収納ではサイズが合わず、思い切って扉付きをオーダーしました」と奥さま。カウンターでサッと食事ができるのも便利

食事はダイニングカウンターで取るようにして、リビングにゆとりを持たせた。最長５mの勾配天井が開放感を創出

造作のキッチンカウンターは奥行きが長いので、椅子を置いて食事も可能。パントリーと収納の扉も床と同じグレーで統一した

食卓を兼ねたカウンターに接した畳の小上がり。キッチン作業中も、いつでも家族との会話が楽しめる。食事の準備や片付けの手間は変わらないのに、椅子か畳か、その日の気分によって座る場所を選べるのも楽しい

毎日の食事を楽しむキッチンのカウンター。ここはまた、学校から帰った子どもが宿題をする定位置にも。夕方、食事の支度でキッチンに立つ奥さまとの距離も近く、時には会話をしながらのスタディコーナーに。空間の有効利用にもなり、リビングを広く使えるので、子どもの友だちが遊びに来た時も、くつろげるスペースが確保できる

キッチンを囲むようにL字型の造作カウンターを設置し、食事はここで取るようにして省スペースを実現。キッチンに立つと正面にバルコニーが見え、開放的な気分で料理を楽しめる。キッチンの奥にはパントリーが用意されており、キッチン回りの荷物もスッキリ収納

「キッチンで料理をしているとき、例えば鍋を火にかけている間にちょっと何かできれば」という奥さまのイメージに沿って、キッチンの真横に作られたママクローク。パントリーを兼ねているため、向かって右側に食材保管用の棚、左側に書き物や作業をするカウンターと本棚を設けてある。「小さくても自分だけのスペースがあるのがすごく気に入っています」と奥さま。アクセントクロスはじっくり検討して自分の好きな色柄を選んだそうだ