田んぼが広がるのどかな環境に、おおらかな構えの外観が溶け込む。小屋裏には通気用の窓を多く設置

古材を活かした木構造が凛とした表情に。右手には大黒柱だったケヤキが。「玄関の正面というハレの場に使ってもらえてうれしい」とお母さま

障子越しのやさしい光が、ふた間続きの和室に回り込む。スギ材の赤身できれいに収められたイナゴ天井が、品格を添える

木の温もりに包まれたＬＤＫ。床は無垢チーク材

Ｌ字に配された広縁のつきあたりにある個室から見通す。ここから北側の通路を抜けて、ＬＤＫ側に通じる回遊プラン

欄間から広縁の磨き丸太が顔をのぞかせる。欄間の障子は楽に開閉できるよう、お母さまの手が届く高さに設定

小屋裏に通じる吹き抜けのホールにも古い引き戸や古材が

繊細な模様が施されたガラスは、建具にはめて仕立て直した。昔の家より天井が高いため、建具は材を継ぎ足して再利用されている

目の前に広がるのどかな田園風景が気に入って、この土地を購入したSさん。季節ごとに変化する田んぼの色、野鳥の姿や蛙の鳴き声も暮らしの一部として楽しんでいる

片流れの屋根で小屋裏収納を設けた。自然豊かな環境にアイボリーの外壁がよく映える

上部に見えるのは、塔屋に面した小屋裏スペース。M邸では、子どたちの遊び場やゲスト用寝室として活用している

子ども部屋に広い小屋裏収納を設置。育ち盛りの子どもにとってはたまらない秘密基地になりそう

リビング階段の下を収納として活用。右側は重くて小屋裏まで持って上がるのが困難な、お雛様用。左側は掃除ロボットの充電場所に

小屋裏収納と天井でつながる開放的な玄関ホール。家族用の動線を設け、玄関はいつでもすっきり

3階には小屋裏収納を設置。この反対側に、全館空調システムの要の1つである熱交換気扇がある

広々とした小屋裏収納は階段でアクセスでき、荷物の出し入れも容易。遊び場としての利用も想定し、エアコンと気配を伝える室内窓が設置されている

リビング上部に設置された広い小屋裏スペース。リビングからは中が見えないため、特定の季節だけ使うアイテムや、ゲストには見せたくないものをたっぷり収納できる

キリッとした洗練と木目のあたたかみが調和。個性を放ちながら、背後に富士山と茶畑が広がるのどかな環境にもなじむ外観に仕上がった。土地探しから相談する中で出会ったのは高低差のある敷地だったが、外構も含めた計画により、最大限に土地の持ち味が活かされた