サーフィン好きのご主人と、インテリアを学んだ奥さまの、趣味と知識を巧みに活かしたS邸。玄関土間と一体化したインナーガレージや、ブルックリンカラーとカフェテイストを融合させた内装など、理想のデザインを形にしている。見た目はもちろん、大切にしたのは快適な生活。「台所のシンクや家電は隠したい」「家事動線は短く」「広く住みたい」との要望に対し、『Select工房』さんは空間を緩やかに区切るスキップフロアを提案。キッチンはセミクローズさせ、開閉式の窓を通してつながりを演出し、勾配天井や窓が開放感をもたらしている。ご主人がソファでくつろぎ、お子さんがスキップフロアを舞台に歌う様子を奥さまが眺める。そんな日常は豊かで心地いい。季節ごとの陽当たりを計算した設計も絶妙で、冬は日差しを取り込み、夏は風を通すため「ほとんどエアコン要らず」と奥さまが語るほど快適だ。夫婦それぞれの断片的な「好き」が、一つの作品に仕上がった。