最初にいいなと思ったのは、かっこよくて楽しい家。しかし、いろいろな家を見て、木を使った家、自然が感じられる家、そしてつながりが生まれる家に目が向いた。『福工房』の展示場からの帰り道、３人のお子さまたちが自分の家のように過ごしていた姿を思い出し、依頼を決めた。玄関に入ると、同社の特徴である広い土間。つきあたりの土間収納には外遊びの道具がたくさん納められている。ＬＤＫに満ちているのは、無垢のヒノキと自然素材の塗り壁が生み出すぬくもり。視線はご主人自慢の縁側、そして目の前の田んぼへと伸び、のどかさと清々しさが運び込まれる。一直線に配された水回りやサービスヤードは、担当の殿村さんの提案。ママの先輩の「これがあったら」が、忙しい奥さまの負担を軽くしている。庭先で近所の方と世間話をしていたら、裏のお宅から野菜のおすそ分け。大らかな木の家は、大人ものびのび過ごせる住まいになった。