読書室のマガジンラックを押すと、その先は主寝室という心躍る仕掛け。取っ手が付いていないため、「隠し扉」になっているとは誰も気付かない

「畳の上で食事をしたい」という施主さんの声を受けて、ダイニングテーブルではなく畳敷きの座卓スタイルを採用し、空間を広く使えるように仕上げた。畳目線（ユカザ）で眺める庭は、木々と対等に語らうことができる

和とモダンが響き合う、落ち着いた雰囲気のLDK。カバザクラの床と白い塗り壁に自然光が反射して、より明るい空間に。写真左手、リビングの一角にはインコ用の「止まり木」を造作

夫婦の会話を楽しみながら料理できる対面キッチン。カップボードに木を取り入れて、あたたかみのある空間を演出している

2階の読書室は、三方向に書棚を造り付けた。コックピットのようなデスクエリアは、床を30cm下げることで「おこもり感」を生み出し、同時に、横長の窓から庭の木々が間近に見えるよう計算されている

1階の階段ホールに造った手洗い専用の洗面台。カラフルなモザイクタイルが空間に彩りを添える

30坪のコンパクトな土地ながら、風情ある美しい庭を確保したK邸。野鳥が水浴びをするための「バードバス」をしつらえ、畳リビングからはその様子を眺めて癒やされる。深い軒が夏の直射日光を遮り、太陽の高度が低い冬には室内の奥まで光が届く

ガルバリウム鋼板、無垢材、塗り壁といった異素材がバランス良く調和した和モダンの外観。2階読書室の横長スリット窓が表情に変化をつけている