NATUREスペース

土地探しから始まったHさんの家づくりが大きく動いたのは、名古屋の街を一望できる見晴らしの良い丘の上の旗竿地との運命の出会いから。早速、その眺望の良さと、そこにある美しい緑をどのように家の中に取り込むかを課題に、プランニングが進んでいったという。完成した新居の玄関を入ると、四角い木箱のようなぬくもりのあるエントランスへ。さらに奥へ進むと、3方向をハイサッシ窓に囲まれた開放感あふれるLDKが姿を現す。大開口の窓を開ければ、LDKの床とタイルデッキがフラットにつながり、外と中の境界はさらにあいまいに。明るい光とさわやかな風が家の奥へと招かれ、庭との一体感が暮らしに極上の癒しを添える。玄関の“木箱”の上にはロフトが配され、LDKの中央には赤いブランコが揺れるなど、遊び心もそこかしこに。週末には、家族でHさん自作の焚き火台付きテーブルを囲んでBBQをしたり、リビングから流れる長女のピアノに耳を傾けながらデッキで空を眺めたり。LDKや庭はもちろん、家のどこにいても、季節の移ろいがさまざまな表情をみせてくれる『丘陵の家』。木々の葉が青々と茂る春夏、紅葉と美しい夕焼けに染まる秋、そして澄んだ空気を纏う景色が趣深い冬。自然のおおらかさに抱かれたこの家に、ゆったりと家族の歴史が刻まれていく。