リビングの床を一段下げることで座ったときの視界が広がり、中庭上空の青空も日常の一部に。より開放的な暮らしを叶える、建築家ならではのプランニングだ

南面に一切窓がない、まるで美術館のような平屋。雰囲気をまとうジョリパットの外壁は、『エスコネクト』独自の左官職人による鏝（こて）仕上げだ。玄関部分には木材を採用しており、異素材の組み合わせが美しさに奥行きを添えている

ダイニングキッチンやリビングからも中庭を眺められる間取り。外からの視線は中庭で遮られるため、カーテンなしで過ごすことができる。中庭の壁をリビングと同素材の壁にすることで、内と外のつながりを強めている

高さ2.5mのハイサッシを使用し、さらに、サッシの上部10cmほどを天井より高く潜り込ませることで、サッシの線が細く見えるように演出。無駄なラインを削ぎ落とす細部へのこだわりが、洗練された空間をつくり出す

設計段階から配線を床下に通す計画を立て、壁掛けテレビのまわりをすっきりと。左手壁の裏には操作パネルやリモコンを置けるニッチを用意

オブジェのように存在感を放つグレーのキッチンは、「TJMデザイン」との共同開発で生まれたR+houseオリジナル。高性能メラミン樹脂仕上げの天板で手入れもラクなのがうれしい。生活感が出やすい冷蔵庫は、リビングやダイニング側から見えない位置に

使い勝手の良い水回り動線。洗面脱衣とランドリーは引き戸で仕切れるため、家族の入浴中も気兼ねなく家事ができる。ランドリースペースのカウンター兼収納には、サイズに合わせてオーダー可能な「サンワカンパニー」のピッタラを採用

玄関土間から中庭へ靴を履いたまま出られるように、足元をタイル張りで統一。家に上がることなく中庭にアクセスできるため、友人などを招いてのBBQも気軽に楽しめる

畳に座る家族と奥さまの目線の高さを近づけるため、台所のフロアレベルを2段（36cm）下げた

リビングで床に座って過ごす家族と視線を合わせやすくするため、あえて一段下げて設計したキッチン

ダイニングとリビングのメリハリをつけるために段差を設けた。キッチンも一段下げ、ダイニングチェアに座った時の目線と合うように配慮した

リビング部分を一段下げることで、家族や親類、友人たちが集まった時にみんなで座って会話を楽しめる空間づくりをしている。天井高は一般的な高さでも開放感がアップ

キッチンの床を一段下げ、作業台を兼ねたダイニングテーブルを造作。キッチンに立つ人と、ダイニングに座る人の会話が弾み、料理や食事の時間がより豊かに

テラスで青空ランチを楽しみ、段差に座って庭を眺めて日常を満喫。庭にはジュビロ磐田のサッカー場と同じ芝生を敷いてあり、芝が柔らかいので裸足で遊んでも安心だ

床暖房に対応した無垢のチーク材を使うことで、吹き抜けのある大空間の冷え問題も解決。一般的な家の床よりも低いので、ラグに座ると庭と空が視界いっぱいに広がる。

リビングは一段下げたダウンフロア。腰壁で一部を囲み、空間にメリハリをつけた。壁にはマガジンラックを造作。リビングの奥は子ども部屋へ続く

フロアを一段下げてダイニングとのゾーニングを図ったリビングピット。吹抜けとの相乗効果で縦の空間がいっそう広がり、開放感に満たされる。「リビングピットの段差はちょっと腰かけたりするのに便利で気に入っています」とご主人

LDKを1段上げるスキップフロアを採用したことで、玄関ホールから入ってきたときの視線が変わり、LDKが実際よりも広く感じられる。経験豊かな一級建築士ならではの設計力が冴え渡る