静岡県西部
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I邸には、子どもたちの友だちがしょっちゅう遊びにやってくる。「外で遊んでほしい時もあるのに、ずっと家中を走り回っているんですよ」と笑う奥さま。子どもながらにこの家の過ごしやすさに自然と気づいているのかもしれない。そんな子どもたちは、普段はもちろん、寝る時だって薄着。真冬でも夏用の掛布団1枚で十分だという。「私も夜中に目が覚めることがなく、ぐっすり。社宅の頃は、毎朝子どもたちが布団から出られなくて、起こすのに一苦労でしたが、この家に住むようになってからは自分ですんなり起きてくるんですよ」とも。前日に雨が降り、気温が例年より4℃ほど低かったこの日も、家の中には澄んだ空気が流れ、安定した湿度と温度が保たれていた。この心地良さが、質の良い睡眠をもたらすであろうことは想像にかたくない。そんな風に無理なく良い方向に流れ始めた朝の時間は、奥さま自身のストレスも自然と軽減。気づかないうちに、家事・育児を「頑張る」から、「楽しむ」に変わっていたという。
3人の子どもそれぞれに1冊ずつ専用のアルバムが用意されたIさんのお宅。一人ひとりに大切に向き合って思い出を残してあげたい。そんな夫婦の気持ちは過去を記録するだけでなく、未来にも向かっている。今、目の前にある“子どもがすくすく育つ暮らし”だけを願ったわけではなく、将来、子どもが巣立った後のことも想像してこの家を建てたのだ。
ご主人の実家は昔ながらの土間のある和風住宅で、暖かい家に慣れると、どうしても冬場の帰省を躊躇してしまうのだという。「やがて子どもが親になったときに孫を連れて帰ってきたくなるような暖かい家を作りたかったんです」と話してくれたが、加えて“住み継ぐ”という選択肢も子どもたちに残しているのだろう。I邸が世界基準の高性能住宅であることが、その想いを静かに語っている。
子どもたちが小さい今だけでなく、20年、30年先の未来をも見据えたこの家には、確かなゆとりがあり、それがアルバムを囲む家族の笑顔にも繋がっている。その穏やかな時間は、これからもこの家でずっと大切に紡がれていくことだろう。
眠りにつく我が子を見守るご主人。長期的に家のランニングコストを抑え、子どもが大きくなっても家が負債にはならず、財産であり続ける
甘えん坊の長男は、家にいる時間がいちばん楽しい。ママ、今から何して遊ぶ?
3人の子どもたちは大きな吹抜けの空間に見守られて、いつも安心して学び、遊び、お手伝いをする
リビングと連続する家族共有のフリースペース。子どもたちの成長に応じて、さまざまな使い方ができる
学校から帰ってきて、ママに「ただいま」を言ってから2階に上がるリビング階段を採用。階段を上がる音は子どもたちの心の打楽器。「あ、きょうは学校で何か嬉しいこと、辛いことがあったのかな」と奥さまはすぐにわかるそう
「 おかえりなさい」。我が家はいつでも3人の子どもたちの帰りを待っている
家族のかけがえのない思い出をつくるこの家で、子どもたちはすくすくと健やかに成長していく
大学時代に知り合った夫婦と小4、小2、年長さんの5人家族。転勤族で、岡山県在住の頃に『低燃費住宅』を知り、奥さまの故郷・富士市でマイホームを建てることに決めた。
(株)好文堂代表取締役。早大卒業後、リクルート、浜松百撰を経て2007年独立。住宅、スポーツ、企業紹介、学校案内、人物インタビューを得意とする。著書「失敗しない家づくりの法則」。静岡コピーライターズクラブ(SCC)会員。