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近所の公園へのお散歩から帰ってきたら、敷地内の家庭菜園へ。高台の茶畑は明るいグリーン、周囲の田んぼも次の季節の準備がはじまっている。さぁ、今年は何を植えようか。玄関に入ると、いつもと同じ、木の香り。LDKには南の窓から招かれた風がさわやかにめぐり、ソファでひと休みしている3人にやわらかな光が降り注ぐ。このシーンを眺めただけで、地元出身、キャンプ好き、自然体で日々を過ごすKさん夫妻が大切にしていることが伝わってくる。
家づくりの転機となったのは、ほぼ決まりかけていた某メーカーで感じた、小さな“なぜ”。窓を開けずに過ごすことがいいことのように語られる違和感。理由もなく価格が値引きされたことへの不信感。そんな時、『アクトホーム』が手がけた知人の家を訪れ、かつて憧れた木の家への思いがよみがえる。「1つの質問に100の答えが返ってきた」という齋藤社長の知識と熱意は、「大手=安心」という印象を抱いていた奥さまが信頼を深めるのに十分だった。
四季を経験し、うれしいことがたくさんあった。夏は心地いい風が吹き抜け、無垢の床はさらり。冬は太陽が期待以上のぬくもりを届けてくれた。「キズも味になりますから」と大らかに見守る姿勢も、木の家に暮らす喜びを大きくしている。撮影時は腕の中にいたお子さまも1歳を迎え、もうすぐ奥さまも職場に復帰する。効率的な家事動線。ロフトを含めた多彩な収納。それから省エネに貢献するZEH性能。成長とともに、さらなる魅力を実感することになりそうだ。
空間が縦横に伸び、開放感で満たされる。光が行き届き、風が循環するよう、窓の位置や軒の深さは季節ごとの太陽の高さや風の向きをふまえ計画されている。キッチンからは家族が見渡せ、シンプルな動線が家事の負担を軽減する
外観デザインには太陽光の発電量や北側にある母屋との関係にも配慮が及ぶ。外壁はガルバ、玄関両袖はホタテ漆喰仕上げ
土間収納は格子の間仕切りで広さと明るさを演出
キッチン収納は同社のモデルルームを参考に。家具もあわせて依頼
床は大井川流域産のスギ。目にも上質さが伝わる
デッキはBBQに活躍。最近のブームは燻製づくり
小上がりの和室にはカウンターを。壁は大工の手仕事
寝室に書斎コーナーを造作。壁には調湿・消臭作用に優れる独自開発の「お茶薫る珪藻土」
寝室には広々としたウォークインクローゼット。使い勝手もきっちりと配慮されている
深い軒と吊りデッキがアクセントに
大井川の流域に生まれ育った夫妻。家づくりは大手からスタート。打合せを進める中で、「本当に建てたい家、叶えたい暮らし」が明確になっていった。
吉田町出身。静岡大学工学部卒業後、医療用具メーカーにて製造マシンの設計・製作に従事。ある事故をきっかけに、“うれしさの近くにある仕事”をと考え、2002年にデイクリップをスタート。