深い軒と濡れ縁のようなデッキ。伝統的な日本家屋の良さを現代のデザインで取り入れたウッドデッキは、リビングの続きとして、また四季で表情を変える庭とも融合し、家族の時間を豊かにする

無垢の木が持つ柔らかでグラデーションのあるブラウンが印象的なLDK。塗り壁のクリーム色、ライトグレーの3色に色味を抑えて、永く住み継げる飽きのこないデザインに

広い敷地を活かしてゆったりとした平屋に。大きな窓は自然の風を取り入れたいというご主人の希望で実現。冬は暖かな日差しがたっぷりと入る

玄関右手を進んだ家族専用の動線。シューズクロークには、ご主人が選んだアイアンのフックを取り付けてもらった

親戚が集まる機会も多いS邸。玄関土間も広くして来客が出入りしやすい空間を用意した。ベンチも造作で設けて年配者にも優しい配慮が

仏間を設けた和室は小上がりに。大人数がリビングに集まる時に、腰掛けとしても便利な高さ。垂れ壁を付けゆるやかに空間を仕切るアイデアや下部の引き出し収納は、松下さんのアドバイスを取り入れた

モザイクタイルがかわいい造作洗面台。娘ふたりが年頃になった時を想定して広めにした。オープン棚は取り外し可能。椅子を置いてドレッサーのようにも活用できる

キッチンの背面に用意したファミリークローゼット。ウォークスルータイプで回遊動線の一部に。衣類や季節外の家電などがたっぷり収納できる

家をぐるりと囲むのは古民家でおなじみの深い軒。夏の強い日差しを遮るなど、伝統的な日本家屋の構造を取り入れて四季を快適に過ごすパッシブデザイン

柔らかな表情を見せる、日本古来の土壁を思わす外壁の色。日本家屋の知恵が活きた深い軒と薪ストーブの煙突が印象的

玄関には強度のある和紙畳を使用。珪藻土の壁は、面ごとに塗り方を変えることで表情豊かに

角度を変えて外観を眺めると、表情豊かなフォルムに圧倒される。透かし彫り風のブロックで玄関ポーチやテラスを覆ったことで、プライバシーを確保できた

ガルバ＆ホタテ漆喰の組み合わせと深い軒が印象的な外観。2方向に設けたデッキが四季折々の楽しさ・豊かさをもたらす

和と用が絶妙のバランスで融合したLDK。和室と合わせると22.5畳の大空間。表情豊かなフローリングは、木片を寄せ集めて市松模様に組み込んだパーケットで、レトロモダンな空間を華やかに演出。高さ2,550mmの天井にパープルグレーのクロスを採用し、ニュアンスを出した

玄関から回り込むと、金属サイディングが張られたシャープな印象の通り側からは想像もつかない、ゆるくてあたたかな庭＆デッキが用意されている。目の前にはこの土地を選ぶ決め手になった四季折々の田園風景が広がり、休日のバーベキューはもちろん、朝のコーヒー、午後の読書など、日々の暮らしにも豊かさがもたらされる。デッキには耐久性を高める処理が施された木材を採用。将来的に太陽光発電を載せれば、ゼロエネ化も実現する