老後を見据えて、なるべく階段の上り下りをしなくて済むようにと、日常生活が1階で完結する間取りにこだわったKさん夫妻。2階には子ども部屋とトイレのみを配置。建築家と『ブルーハウス』と共に、平屋のように暮らせる二階建ての家を実現した。濃いグレーの塗り壁で仕上げたマットな外壁と、シンプルなフォルムが見事にマッチした外観も、一見するとまるで平屋のような設え。建築家と一緒に練ったプランは、性能とデザイン性がバランスよく備わった納得の住まい。広さ23.5畳のLDKには、窓際に大きな吹き抜けを設けて鉄骨階段を設置。階段の上り下りの際にいつも中庭の景色が目に入り、季節の移ろいを愛でながら抜群の開放感を味わえる。目立ちにくい場所に空間を巧みに生かした収納が備えられていたり、帰宅後の動作の流れや家事の流れを考えた効率的で無駄のない動線が用意されていたりと、建築家ならではの発想も随所に散りばめられている。「実際に暮らしてみると、老後だけでなく現時点でもとても過ごしやすいです」とご主人も大満足だ。