愛知県三河
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ライフとワーク、家事や育児の分担、それから家族の時間と自分の時間。いま、共働きの子育て世代にとって、「ふたりらしいバランス」を見つけることは、とても重要なテーマになっている。ご主人が東京の会社に勤務するシステムエンジニア、奥さまが保育士というMさん一家も、まさにそんなファミリー。ご主人の出発は、子どもたちが寝息をたてている早朝6時前。帰宅はギリギリ“おやすみ”に間に合うかどうかで、その間は奥さまのワンオペが続く。しかしながら、おふたりのほがらかな声と表情から察するに、大変さよりも、充実感のほうがずっと大きそう。撮影中、子どもに投げかける何気ない視線や言葉から、その理由が感じ取れた。
LDKに招かれてすぐ、奥さまが家づくりで大切にしたことがわかる。大らかな空間のセンターにレイアウトされているのは、キッチン。階段を昇り降りするお兄ちゃんから畳スペースでお昼寝中の下の子まで目が届き、「見えない場所がないように」という最優先の希望が叶えられている。段差やRの垂れ壁による空間の穏やかな役割分けも効果的。足を伸ばせるカウンターや2階ホールのデスクは、ご主人の仕事に、将来の宿題にと、自然なつながりを育む“居場所”になる。外遊びや季節ごとの眺望など、多彩なプラスαをもたらしてくれる屋上庭園も、採用して正解だった。もちろん家事の負担を減らす工夫も随所に。直線性と回遊性を組み合わせた動線、室内で洗濯を完結させるドライエリアなど、展示場や見学会に足を運んだ成果がギュッと詰め込まれている。
しかし、それらの要素だけなら、「ほかにもあるのでは」という声が聞こえてくるかもしれない。そう、この家最大のオリジナリティは、目には見えない部分にこそある。おふたりが選んだのは、たった1台の家庭用エアコンで室内の快適が保たれる「全館空調」の家。夏は帰宅時の“モワッ”がなく、冬の朝も寒さを感じることなく、支度がスムーズ。光熱費が抑えられるのも大きな魅力だ。優しさ、便利さ、心地よさ。“大切にしたいこと”のバランスが整えられた住まいは、未来まで家族の笑顔を包んでいくことになりそうだ。
全館空調のおかげで部屋ごとの温度差がなく、家中快適。取材は2月に行われたが、優れた断熱性により、裸足でも快適だった
段差と畳によって、役割の幅がぐっと広がる。今はミニカーが並ぶカウンターも、数年後には兄妹そろって宿題をする姿が見られるはず
横並びのダイニングと左に続くひとまとまりの水回りが家事効率を高める。来客時は家電や食器を半透明の扉で目隠し
キッチン脇のボードはチョークでお絵描きOK。マグネットも付くので、おたよりや子どもたちの作品を貼るのにもピッタリ
「富士産eco断熱」は防音性にも優れる。すぐ近くを線路が通るが、室内はいたって静か。ピアノも周囲への音漏れを気にせず楽しめる
屋上庭園は22畳もの広さ。プール、バーベキュー、シャボン玉など多彩な楽しさがもたらされる。富士山ビューも自慢
2階まで声と気配が届き、子どもにも安心が伝わる。小上がりの畳スペースは視線も交差
富士出身のご主人と富士宮出身の奥さま、4歳と2歳の子どもの4人家族。富士宮〜東京を往復するご主人は、週末には子どもたちと過ごす時間をたっぷりと。岩本山公園に出掛けることが多いそう。
吉田町出身。静岡大学工学部卒業後、医療用具メーカーにて製造マシンの設計・製作に従事。ある事故をきっかけに、“うれしさの近くにある仕事”をと考え、2002年にデイクリップをスタート。