三方を隣家に囲まれた住宅密集地に建つＴさんの新居。周囲を気にせず家でのびのびと過ごせるように建物の外形をＬ字に組み、家族だけのプライベートガーデンを創出。外部の視線を遮る設えのファサードとは対照的に、室内は庭に向けて開口部を広くとり、ウッドデッキも設けて開放感を強調した。床はライトな色調の無垢のメープル材で統一し、シンプルを極めた設えが上質で洗練された雰囲気を醸し出す。Ｔさん夫婦は共働きのため、プランニングにあたっては奥さまの家事がはかどる空間づくりを重視。子どもを抱っこしていても移動しやすい安全で効率的な動線を確保した。洗濯は夜に行うため、１階に室内干しのスペースも設けてある。さらに、将来子どもが増えた時のことを考えて２階の子ども室を最大３部屋に分けられるように設計し、子どもの荷物がたっぷりしまえるファミリークローゼットも設置。意匠性だけでなく、将来を見据えた機能性もしっかりと備わり、家族が末永く快適に暮らせる家が実現した。