テレビボードの左にある通気口と、照明と一体になった「ヨドマーズ」が空気の流れを作り、部屋の温度差を解消。透湿性のある壁紙、天井のロックウール吸音板の調湿性により部屋の空気が心地よい

落し掛けを「刃掛け」納まりにし、床の間を軽快に見せている

真壁造りで畳敷。靴箱を正面にある杉板の扉で隠すことで、すっきりとした印象に

踊場のファンは夏は空気を引上、冬は押下て温度差を減らす

一枚板の机と脇の棚は京都銀閣寺の「同仁斎」を参考に

階段の角度は一般的なものよりもゆるやかな42度。踊り場も広く、年齢を重ねてもスムーズに上り下りできる

外装は、2階建部分はガルバリウム鋼板、平屋部分は杉板を張り植物系塗料で仕上げた。ベランダはアルミ製で防水工事なし。30年間ノーメンテナンスを目指した

WB工法を採用し、屋根に取り付けられたハットヘルスが見える。夏は家の熱い空気を排出し、冬は冷たい空気の侵入を防ぐ

吸音板や防音サッシ、防音ドアを使って仕上げた防音室は3畳。2歳からピアノを続けている奥さまのための部屋だ

和室上の通気窓は2階の子ども部屋に通じ、暖かい空気と冷たい空気が自然に循環するのを助けてくれる

玄関ホールを抜けると、大開口の窓を持つLDKがお出迎え。落ち着きのあるヨーロピアンオークの床をベースに、木目の詰まった見た目にも美しいピーラー（米松）の化粧柱や、壁面にレッドシダーを採用することで、程よい木質感を演出。壁の一部にあしらった、通気性や透湿性に優れたコットンクロスが窓からの光を優しく反射し、室内を照らす。L字のプランにしたことで部屋のどこからでも庭を望むことができ、明るく、居心地のよい空間になった

約25畳のLDK。駆け上がりの勾配天井を採用したことでより開放的に感じられる。通気断熱WB工法の採用により、化学物質を透過させる力があり、部屋間の温度ムラもなくクリーンな空気を感じる事が出来る