愛知県三河
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キッチンまでまっすぐ届く キッチンから土間の出入りや階段の上り下りが見渡せ、「おはよう」や「ただいま」の声が、ときに眠そう、ときに晴れやかな表情とともに運ばれる。階段下を利用したスタディコーナーは、宿題やピアノの練習にぴったりで、学校から帰ってきたお姉ちゃんの定位置はここ。正面のコルクボードは少し大きいかな、と思ったけれど、おたよりや作品ですでにいっぱいだ。開放的な2階ホールを閉じて個室にするのはもう少し先になりそう。黒板の壁でお絵描きを楽しんでいるふたりの気配が吹き抜けから届くと、夫婦の頬に自然な笑みが浮かんでいた。
以前、Mさん夫妻が借りていたのは、なんとログハウス。だから、〝木の家〟は第一条件。でもログよりは便利で快適な家がいい。それも身の丈コストで叶えられたら。20社ほどをめぐったあとに訪れた『福工房』の展示場に、憧れがそろっていた。「無垢がオプションの会社もあったので、1階も2階も標準でヒノキを使えるのはありがたかったですね」とご主人。担当者さんのやわらかな雰囲気も、安心の理由になった。
何よりうれしかったのは、望んだ〝暮らしやすさ〟まで叶えられたこと。土間をはじめとする適材適所の収納、家事の効率を高める水回り〜勝手口の動線など、女性プランナーならではの提案がちりばめられ、日々の負担が軽減された。暮らし方の変化を受け止める柔軟さも魅力。吹き抜け部分まで使えば、新たに2つの個室をつくることがで、「子どもが増えるかも」という想定も無理なくクリアしている。無垢のぬくもり空間に溶けあうのは、家族のラッキーカラーであるブルー。便利さやつながりとともに、自分たちらしさが、未来まで続く住まいが完成した。
家事のしやすさを重視した間取りに。開放的な空間は、家族みんなが自然と集まる憩いの場所
土間玄関は同社の代名詞。土間収納には高さ可変の棚とハンガーパイプが備えられている
壁は珪藻土クロスが基本。ふすまは遊び心をプラス
キッチン回りにも多様な収納や棚が造作され、部屋のスッキリに貢献している。右手は水回り、左手にはデッキに続く勝手口があり、一直線の家事動線が家事の負担を軽減
ロフト付きの2階ホールは将来の子ども部屋。青空の天井と黒板の壁によって“ワクワク”が溶け込む。左手には雨の日や花粉の季節に活躍する室内物干しスペースを用意
子ども部屋のクロスはお子さまがチョイス。広さが感じられ、スペースも無駄なく使えるよう、あえて扉をつけない収納に
和室近くの洗面化粧台は和を感じるタイルを採用
大工さんによる手すりや柵は、やさしい手ざわりが魅力。贈り物のステンドグラスをうまく取り入れてもらった
吉田町出身。静岡大学工学部卒業後、医療用具メーカーにて製造マシンの設計・製作に従事。ある事故をきっかけに、“うれしさの近くにある仕事”をと考え、2002年にデイクリップをスタート。